第275話・小柄なミニスカ女子のお馬さんに乗る逆転萌え
ミニスカの小柄な女の子が四つん這いになってお馬さんとなり、女の子の上に70キロのボクのようなダサ男が乘ってる光景は、周囲の人たちにいろいろな感じるものを与えていたようで、ほとんどの人が足を止めて、スマホなどでの撮影をしている。
見物人の中に、性的興奮を感じた人がどれほどいるかはわからないが、さっきまでのおんぶよりも、今のこのお馬さんのほうが、多くの人を興奮させているのでは、
という感触はある。それは、おんぶよりもお馬さんの方が、非現実性な要素が多いからだろうか、つまりファンタジー要素が多いってことか。
そんなファンタジーショーを演じている気分で、ボクはカナを歩かせ続けた。
女の子は腕のほうが先に疲れがちのようで、5~6歩進んでは止まるので、止まるとボクは手でカナのお尻を叩く、そうするとカナはまた歩き始める。
お馬さん歩きでは、カナのような小柄で華奢な女の子に乗る場合、上に乗ってる
ボクの側としても、乗り心地よくて楽ちん楽ちんというわけには、実はいかない。
それは、華奢な女の子は、重い男を乗せて四つん這い歩きすることで、肩甲骨や腰骨などが大きく動く、その全身をねじるような動きがもろに乗ってるボクを大きく揺らすので、振り落とされないようにバランスを取りながら女の子理上に跨り続けるの、意外と大変なのだ。えっ??「大変なのだ」なんて、なにほざいてんだよ、お馬さん
させられてる女の子の大変さに比べたら1パーセントにもならないだろうってか。
今回のような、野外でのお馬さんごっこにおいては、乗ってる側の萌え心は、楽ちん楽ちんではなく、乗り心地の気持ち良さでもなく、感情的な逆転萌え要素がいくつかあることで生まれる優越感萌え、背徳感萌えかもしれない。
どういうことかというと、綺麗な衣装を着たかわいい女の子が、地面に両手と両ヒザを突いて、つまり自分の肌や服を汚してまで、上に乗ってるボクの全身から足先までの全てを宙に浮かして、汚れることから守ってくれている。本来なら、男が汚れ役をしてあげて、綺麗なかわいい女の子を汚さないように守ってあげるべきなのに、
そこに逆転萌えが発生する。
お馬さん歩きする女の子は、手とヒザが汚れるだけでなく、6月の炎天下路面は熱いだろうし、ヒザは痛いかもしれない。特に、女の子がヒザを進める一歩一歩は、
コンコンという感じの鈍い衝撃として、上に乗ってるボクのお尻に感じる、この感じが、女の子が70キロのボクを乗せて、ヒザで歩いてくれてるんだよなぁ、ってな
優越感と背徳感、そして感謝、いろいろな萌え感覚が交錯する。
なぜ、周囲の人は、おんぶよりも、お馬さん歩きのほうに撮影心をそそられるのか。それは、見ているがわにわかりやす男女役割逆転萌えを誘発させるのは、お馬さん歩きのほうなのだろうと。
そんなこんななこと考えながら、カナのお尻を叩いては歩かせつづけていたが、
彼女のヒザが傷になっちゃっていないかは、これだけ歩かせると、能天気に乗って
至福のボクとしても気になる。いったん、ボクは降りて、カナのヒザを確認する。擦り傷にはなっていなかったが、綺麗な白肌の両ヒザが赤くなっていた。
「あっ、カナのかわいいおヒザがかわいそうなことになっちゃってる。痛い?」
「痛くはなってないけど、ちょっとヒリヒリする」
「お馬さんは終わりにしようね、傷になっちゃったら大変だ」
「うん」
「じゃあ、おんぶね、乗るよ」
「えっっ? また乗るんですか?」
「うん、おんぶは約束だし・・」
「えっあっ、はい、でも・・はい約束ですもんね」
ヒザが赤くなっちゃってる女の子のおんぶに乗るのは、ちょっとかわいそうかな、という気にもなったが、ボクはカナのおんぶに飛び乗った。
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