第257話・おんぶ上で男が感じちゃうのは女性の責任

「やっぱりもう、これ以上のおんぶはムリです。降りてもらってもいいですか?」と、女性は、許しを請うような口調でお願いしてくるもんだから、ボクは彼女の上に乗ったまま、その上品な言い方に、ますます萌えてしまい

「あっ、気持ち良すぎて、、出ちゃったぁぁ。ごめんなさい、出ちゃったんです」

「出ちゃったって、なんなんですか?」

「アレが出ちゃったの。キミの身体に感じて出ちゃったの」

「えーーっ、私の背中の上で出しちゃったってこと?」

「うん、ごめんなさい、恥ずかしいよー」

「出ちゃったって、どうすればいいのよー?」

「とりあえずこのまま、しばらく、おんぶしててほしいの。ボクが落ち着くまで。

今ボク、ドキドキしちゃってて興奮してて、足腰へろへろだから立てないの。

しばらくこのまんま、おんぶしてて。重いのにゴメン、でもお願い、、」

「うん」

 もうこれ以上のおんぶはムリと言っていた女の子が「うん」と言ってくれて、股間が濡れちゃってる70キロの男をおんぶしてくれてる。これこそが、女性が本能的に

持つ優しさというか母性というか、これだからボクは、女の子に甘える人生を辞め

られない。こんな・・折れてしまいそうな細い女性が、さっきまでは、腰が痛いって言ってたのに、なんで女の子ってみんなこんなに優しいんだろ。

 そんなことを考えながら彼女のおんぶに乗っていると、ボクの出ちゃった精液と

女の子のびしょ濡れの汗が一体化したぬるぬる感になってきたように感じ、女の子の背中全体の汗にも自分の出ちゃったアレを感じると、妙な愛着を感じ、このまま

1時間でも2時間でも乗っていたくなる安堵を。そんな夢心地に浸っていると

「もうホントに限界です。降りてください」と女の子から言われて我に返る。

「いまここで降ろされると、ズボン濡れてるの、まわりから見られちゃって恥ずかしいから、あそこの木陰のベンチまでおんぶしてって、ベンチに降ろして」

「えーっ、まだ私を歩かせるんですか」と、かすれるような弱い声で、吐息まじりで、つぶやきながらも、炎天下、ボクを背負って駅前広場の逆側に向かって歩き始めてくれる。この、最後の力を振り絞ってても、ワガママな情けない出ちゃった男を

介護してくれるステキな女性にキュン。

 ボクは、キュンになって感じちゃうと、おんぶしてくれてる女性の頭を両手で思いっきり握りしめてしまう癖がある。女の子にとっては苦しいとは思う、ごめんなさい。でも、女の子はたいがい、ボクのこの行為を、出ちゃったときには、許して

がまんしてくれてる。

「私の身体に感じてしまった男なんだから仕方ない、面倒を見てあげなきゃ」というイイ女としての責任感だろうか。今回の細いおんぶガールちゃんも無言でボクの情けない身体をベンチまで運んでくれた。

「女の子のおんぶで感じて出ちゃった男なんて軽蔑するよね?」

「軽蔑なんかしないけど・・」

「しないけど、、??。恥ずかしいから抱っこして・・」と言いながら、ボクは、

ベンチに座る彼女の太ももの上に向き合って跨るように座った。

「また私の上に乗ってきて、、重いんですけど」

「魅力的な女の子見ると、乗っかりたくなっちゃうフェチなのボク。ギューッと抱きしめてほしいの」と言うと、ボクの濡れちゃってる股間のことなんか気にせずに密着して抱きしめてくれた。これはやはり、男がこんな恥ずかしいことになっちゃったのは、イイ女である私の責任という意識がありそうだ。これはもしかしたら

「責任を取って、おクチで綺麗にして」と言えばやってくれるかもとも思ったが、そこまで求めるのはやめた、駅前広場だしね。

「もう私の上からどいてくださいな。重くて、足痺れてきてるんです」

「ボク足腰へろへろで動けないんです、出ちゃったあとの男って・・」

「なんで私こんなことを、、まったくもう」

「20分くらいでいいんで、このまま眠らせて・・」

「えっ、・・20分って、、、」


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る