第182話・おんぶ女性のひらひらファッション効果

 街ゆく女性たちは、当然ながら、男なんかよりも、自分は見られている、ことを

意識して歩いてることは、ファッションなどからもわかるのだが、自分の後ろ姿が、

どう見られているかを、どのくらい意識しているのだろうか。女性の背中におんぶで乗りたいフェチのボクは、女性の後ろ姿フェチでもあるので、そんな目で、とうしても街ゆく女性を観察してしまう。

 そんなこんなな萌え目をもって眺めていると、最近の女性ファッションには、背中がわにも、けっこう凝ったデザインを施した衣装が増えめのことに気づいてしまった。後ろ姿なのに、ひらひらとした襟や裾のようなデザインは、女性の後ろ姿フェチなボクを誘惑する。でもいきなり後ろから抱きしめたりなんかしないよ、ちゃんと正面から声かけをしてからにします。

「あのぉ、いきなり後ろから声かけしてすみません」

「はい、別に気にしないでください。私になにか?」

「後ろ姿で魅せる貴女のファッションのセンスが魅力的なもので、ついつい声かけしてしまいました。背中がわのこのデザイン、すごく似合っててかわいいし、大人の女性感も醸し出していて・・」

「えっはい、ありがとうございます」

「後ろ姿にまでこんなに気を使ってる女性は、内面も素敵な女性ですよね」

「そんな・・・」

「で、ちょっとしたお願いがあるんですが・・、5分もかかりません」

「あっはい」

「あのー。恥ずかしいお願いなんですけど、ボクをおんぶしてほしいんです」

「ええ? おんぶ? 私があなたをですか?」

「ハイ。貴女の魅力的な後ろ姿に感じてしまい、ぜひ、こんな素敵な女性の背中におんぶで乗せてもらいたいと・・。じゃあ、乗りますよ」というと同時に、ボクは、彼女の後ろ姿魅惑ファッションの白い服の両肩に両手を乗せた時点で、ボクの目の前で、ボクを誘惑する、背中のひらひらファッションの誘惑にびんびんと。

 まるで、乗って乗ってと誘ってくれているようなという解釈が、ボクの勝手な自分中心思想なおんぶフェチであることくらいは、わかっているが、しかし・・。ボクは、身長155くらいと思われる細身の彼女の背中に飛び乗る女性は、ボクの飛び乗りの衝撃で2歩ほど前へ歩み出たが、ボクの全体重をわしっかりと受け止めてくれつつ

「うわっ、ホントにいきなり乗ってくるなんて。。男の人おんぶしたの初めてですけど、こんなに重いとは・・。重いです、もうムリかも・・」と

「ムリなんて言わないで、ちょっとそへんとか歩いてみてよ」

「おんぶさせた上に、歩けっていうの?」と、ちょっと憤慨口調ではあったが、女性は、トントンと前に歩み進んでくれている。いつも感じることだが、女性の持つこの「イヤだけど、乗られちゃったらこんなに重いボクをおんぶして歩いてくれる」本能的な優しさ。

 この、イヤだけど求められちゃったら・・、を堪能できた瞬間が、女性に甘えたいフェチのボクとしては最高の瞬間。おんぶにおいては、その最高の瞬間を女性の背中の上で堪能できる。しかも、全身で体感できる。歩いてくれることによって、振動と揺れとい刺激として全身体感できるコレは、女性がボクにしてくれてる重労働サービスの結晶ともいえ、その結晶を「気持ちいい、幸せ」といいう形で受け取ってる性癖のボクは、やはり、女性から恨まれるのだろうか。

 今回おんぶしてくれてる女性にボクが初見したのは、彼女に着ている衣装の背中がわのひらひらファッションだった。そしてそのひらひらは、その下半分ほどが、ボクのお腹と女性の背中に挟まれて潰れているが、上半分は挟まれてないので、相変わらずボクを誘惑している。

 そんなひらひらを、女の子のおんぶに揺られながら眺めていると、この女性は、おんぶ上の能天気なボクをさらに幸せにするために、このひらひらのついた服をチョイスしてくれたようにに感じてしまう。

 そう感じるのは、その誘惑のひらひらの半分が、ボクに乗られて潰れている光景を直視できたことによって。ファッションとは大方そういうものかもしれないが、誘惑のひらひらが後ろ姿についてることによって、着ている女性はなにも得してないどころか、ボクという70キロの男をおんぶするハメに。

 一方ボクは、ひらひらの恩恵を被りまくっている、ひらひらの上に乗って潰しちゃうほどに・・。まさしく、このひらひらファッションは、ボクのためのものだろう。デザイナーさん、ありがとう。

 そんな妄想にふけってると、女性から

「もう降ろしますよ、重くて大変なんですから。なんで女性にこんなことさせるんですか?」という現実の声。

「あっ、ごめんなさい。だけどここですぐ降ろさないで。。この先の信号交差点まででいいから、おんぶして」

女性は無言でボクの乗り位置を上に跳ね上げてくれると、そっちへ向かって歩き始めてくれるではないか・・感激ぃぃぃぃぃ。。















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