第32話・おんぶしてくれた女子高生リカコと再会
第5,6,7話で出てきてる女子高生リカコと友人たちと再会したのは秋入りした晴れの日の午後だった。前回は、夏の暑さ残る9月。今回は11月16日、リカコたちの制服は紺色の冬服になっていて、それがまた、風が涼しい秋風になったことを実感させる。リカコたちは、都区内の私鉄某駅前広場のベンチにいた。
再会とはいっても、待ち合わせしたのではなく、そんなリカコたちを見つけてボクから声ををかけたのではあるが・・。
「リカコちゃん、このまえは、おんぶしてくれて、ありがと」
「あっ、クロさん、あのあと全身筋肉痛で大変だったのよ」
ボクは「涼しくなってきたよね」と言いながら、ベンチに座るリカコの太ももの上に座る。リカコは
「なんで、私の上に座るのよー」
「ベンチは固くて冷たそうだから。リカコのヒザに座ったほうが、暖かくてやわらかいから、座り心地いいじゃん」
「いいじゃん、じゃないよ。まったくもう、女の子の私は冷たくて固いところに座ってんのよ」
「ありがと、リカコ・・、ここに座ってんの、気持ちいい。両手でこうして抱きしめてほしい」と言いながら、ボクはリカコの両手を自分のお腹の上に置く。
リカコの周囲にいる友人女子高生たちとボクは雑談を楽しんでいた。
「女の子は女の子の上にこういうふうに座っても、男ほどは、気持ちいい、って感動したりしないんでしょ」
「うん、キャッキャ楽しむくらいよね」
男が女の子の上に乗って気持ちいいと感じるのは、男のほうが体重が重いからなんだよ。重いがわの人が上に乗ったほうが、2人が密着する力が、重力によって強くなるでしょ。
あと、女の子の身体は、やわらかいから、そこに重くて固い男が乗ることで、女性の身体はクッションのように男の身体も心も包み込むんだよ、これが、愛されてるみたいで心地よいんだ。
「クロさんは、なぜ、いつもリカコばかりに乗るんですか? 美人だから?」
「それもあるけど、リカコが一番偉い女王様みたいだから、キミたちの中で」
リカコは
「私ばかりが乗られてるの不公平よ、誰か代わってよー」
ボクはまた、とうとうと説明をを始めた。
「この不公平感が、乗ってるボクにとってはまた萌え要素なんだよ。ボクの全体重を支えてくれるのは、どんなに疲れてもリカコ。筋肉痛になつてもリカコ。抱っこもリカコ、おんぶもリカコ。ふらふらになってもリカコがボクをおんぶしてくれる。この不公平感が、男女関係には、ドキドキ感じるポイントで」
女王様気質で、キリリッとしていたリカコが、ボクをおんぶして歩いてくれてくうちに、ふらふらになってゆく、その変化に、女の子の色っぽさを感じるんだよね。女子高生たちは「そういわれてみると、ふらふらで汗びしょ濡れだった、あのときの
リカコ、いつなく色っぽかったわぁ」
「ね、だから、リカコ、このあと、おんぶねー」
「えーー、やだ、私ばっかり・・」
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