第8話:賭けごと
「我々の位置がずっと知られているかもしれないな。」
もし、スパイが数人単位じゃなくてさらに沢山居たら、我々の位置が監視されていてもおかしくない。
「けどそうなったら、私たちを封じ込めるために国を巻き込むかしら?」
確かにそれは考えにくいかもしれないな
その瞬間に俺は閃いた。
「ちがうよ。逆さ、、、国が敵についているとしたら、、、?」
「国を巻き込んで私たちを封じ込むことが出来る!!」
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「けど監視されてる状況で
どうやって敵の幹部領に侵入するのさ
私たちの身元がバレている以上
下手に動いたらそれこそ
怪しまれて作戦も崩壊するわ。」
「そうだ、、、、いいこと思いついた」
ゴニョゴニョゴニョゴニョ
「なるほど!いい作戦だな。カズヤの考えに賛成だ」
「えぇ?!本当にその作戦で行くの?」
「もともとこのままじゃ進歩なんて無かったんだ。」
「決行は2日後だ。」
〜2日後〜
「うぉぉぉ!いいぞ」「キレイだ〜!」
「美しい、、、、」
「素晴らしいな。カズキくんの連れてきたあの子は。初日にして既にナンバーワンだ」
「オーナーに喜んでもらえて私も光栄でございます。」
(うぅ、、なんであたしなんかがこんな格好で踊り子なんてしなくちゃいけないわけ、、、)
「お待たせ致しました。
こちら、テキーラになります」
「ありがとよ。マスター」
「そういえば、最近この国が閉鎖されました
が何かあったのですか?」
「え?あぁ、あんた何も知らねぇんだな。
えっと、、、あったあった。これだよ」バサッ
「これは、、、?」
「最近この国にとある異国の組織の部隊が入ってきたんだとよ」
「なるほど、、、ですが今その人たちはどこに行ったのでしょうか?」「さぁな。昨日から上の人達も確認できなくなったって話だ。」
「だが、この監獄要塞とも言われたタルピオンだ。簡単には逃げれねぇよ」
「皆さんはその中心にある施設には入ったことあるんですか?」
「いやいや、俺はねぇよ。あんなとこに入れるのはごく一部の人達だけだよ、、、そうだ!
そこのミトってやつが俺たちより位が高いはずだ。
そいつに聞けばわかるかもだが
滅多に口聞かねぇから気をつけな。。」
「すみません、、、少し、お時間頂いてもよろしいですか?」
「構わんが?マスターが何の用だ」
その瞬間に真琴さんがナイフを突きつけた
だが、真琴さんが下を向くとそこにはナイフが、、、、
「ほぅ、やるな。さすがあの施設に入れただけはある」
「マスター。あんた、この国のもんじゃねぇだろ?私には分かる。」
「身分は明かさない主義だ。」
「別にいいわよ、私の力に耐えれればだけど、、、、」
ミカと名乗る女性は手を真琴さんに向けると「…やっぱり、、、」
「あんたこの国を落とす気だね。」
「なんのことだ?」「私の前で隠し事しても無駄よ。」「………」
「私の力は真実の愛(マコトナルモノ)。どんな嘘も通用しないわ。」「隠し事はできない、、、か。で、どうする?叫んで俺をとっ捕まえるか?」
「いいえ、ここで叫んだとしても私が変に思われるだけよ。それに私だってあいつらには真実なんて話してない。」
「じゃあ教えてくれ。やつらの施設、、幹部領に入る方法を」
「無理よ。。。」「え、、、?」
「幹部領へは私も入れたことがないもの」
「けどさっき、あの人があんたは入ったことがあるって。。。」
「えぇ真実よ。入ったことはある。けど幹部領の前のセキュリティに阻まれて断念したわ。」
「ただ、、、ここにずっといたから知れたこともあったわセキュリティを突破する方法を」「じゃあ!教えてくれ!見返りはなんでもしてやる!!」「教えたとしても無駄よ。あんなところに入って生きて帰るなんて無理よ」「……構わない」「えっ??」
「俺の命が無事じゃなくても構わない。やつらの幹部を叩ければそれでいい。。。」
(嘘よ、、、この人からは嘘の欠片も見えないわ)
「あいことばは「空に舞うタイの群れ」よ。」「ありがとう。。。」「健闘を祈るわ」
〜その日の夜〜
真琴「さて、なんか情報は得られたか?」
カズヤ「やつらはやはり一部の人しか入れさせないようだ」
真琴「幹部領に入れるあいことばを手に入れ れたぞ。」
カズヤ「真琴さん、それは本当か!」
真琴「聞こえているか?散らばっている我らの部隊の者に告げる。
明日、幹部領を襲撃する。先頭は俺が行く
以上!」
〜翌朝〜
???「よく来たな。」「空に舞うタイの群れを見た」
???「よし、入れ。」
門が開いた瞬間に門を破壊し、鉄壁と明秀と達人、欺者とメキアの二手に別れて捜索することにした
ここからは鉄壁と明秀と達人を合わせて、crisis
(クライシス)
欺者とメキアを合わせて、chronicle
(クロニクル)
と呼ぶ。
crisisはまず1階の部屋を捜索することに
???「まさか、本当に来るなんてね」
真琴「そんな、、、なぜあんたが
ここに、、、、」
真琴「ミカさん!!」
ミカ「変に思わなかったわけ?幹部領に入ったことがない人があいことばを知ってるなんて、それにそんな大切なこと他の人も知ってると思うの?」
真琴「そんな、、、」
ミカ「ここは通しませんわ。
タルピオン幹部領1階:夢の間
幹部 ミカことミカリス=ルドシェール
ここから先は夢旅夢気分よ♡」
真琴「お前ら、先にいけ。」
カズヤ「そんな、相手は幹部だ。真琴さんとはいえ流石に」
真琴「お前ももう隊長だろ!まとめあげて見せろ!!」
カズヤ「必ず迎えに来ます。」
俺は階段を昇った
ミカ「正義のヒーローぶって、あんただって余裕ないじゃない」
真琴「逆にここで部隊を、あいつらをやらせるわけにはいかねぇ」
ミカ「ふん。そんな意地いつまで持つかしらね」
〜一方その頃クロニクルでは〜
したっぱ「春隊長、、◻️◻️◻️◻️◻️◻️◻️」
春「そうか、、始まったか」
「みんな。はやく私達も掃討するぞ」
???「そんなこと。誰が見逃すと思うわけ?」
春「誰よ。あなた」
???「我の名はルドガー。
この幹部領の隠密役をしている」
春「アキラ。みんなを頼めるかしら?」
ルド「ほう?我相手に1人で立ち向かうと?
お主、随分傲慢よのぉ」
春「こう見えてこの道長いのよ。
メキアのみんなを頼んだわよアキラ」
アキラ「了解した。ご武運を、、、」
春「さぁて、肩の荷がおりたわ。」
ルド「面白い。タイマンとは懐かしい」
春の蛇腹剣とルドの鎌がぶつかった次の瞬間
雷が走ったかのように空気が揺れた。
春「へぇ。鎌なんて珍しい武器を使うのね」
ルド「あなたこそ蛇腹剣とは。。。
相当手先が器用なんだな」
ルド「幹部の私と一騎打ちを挑むとは愚か」
春「あなたこそ戦い慣れない武器相手で辛いんじゃないかしら。力を使えばどう?」
ルド「どこまで傲慢なのだあなたは」
「いいだろう。これが私の力
狂獣化(バーサーカー)」
次の瞬間ルドには鋭い牙と爪そして鎌は黒い闇に包まれた。
ルド「我のこの力の前に勝てた者は1度もおらぬ。覚悟せい」
春「たしかに、、凄まじい力ね。
ただ、舐めないでもらえるかしら。
私たちもあなた達との戦いで危険なんて幾つも通り抜けてきたわ。」
ルド「もう諦めたらどうだ。その剣も我は見切った。あなたとは違い我は狂獣化で直ぐに回復する。」
春「そろそろかしらね。」
ルドは気づいてなかった。自分の足元に小さな魔法陣が描かれていることに。
春は小さく呟いた すると、魔法陣は赤く光り出した 春が詠唱を終えると同時に
炎の柱が天高く舞い上がった 春は炎属性の魔術師だった だが、それだけではない。
彼女のもう一つの能力は 自身の魔力量に応じて威力が変わる魔術を使えることだった。
その火力は山をも消し去ると言われている だが、彼女はそれを制御していた 。
彼女曰く、魔力量が多すぎるかららしい そのおかげで仲間にも被害が出ず
ここまでやってこれたのである しかし、、 ルドは生きていた。
全身を焼かれながらも立っていた まるで不死身の化け物のように 。。。
春は一瞬、恐怖を覚えたが すぐさま、蛇腹剣を振り下ろした が、、
ルドは避けようとしない それどころか笑っていた
ルドはわざとやられたふりをしていたのだ 春は察しがついた
こいつは自分を殺すつもりだと だから、必死に抵抗した 何度も切りつけ、刺した それでも、死なない ルドは言った お前は死ぬと 私は思った ここで終わりなのかと 私が弱いばかりに、、
そうして目を閉じた その時だった 目の前に影が見えた
その瞬間に何かが砕ける音がした 目を開けるとそこには血まみれになった 春の部下がいた 部下A〜E 全員重傷だ
なぜここにいるのかわからないという顔を浮かべていた 春は涙ながらに聞いた
「なぜここに来たのか」
と 答えはすぐに返ってきた
「自分達は春隊長に救われました だからこそ、今度は我々に救わせてください」
春は泣いた こんなに嬉しいことはなかった そして、決意した 必ず、こいつを倒すと その瞬間、春は光に包まれ、そこにはまるで女神のような姿の女性が立っていた
髪の色は金色に変わり、瞳の色も青く染まっていた その姿を見たルドは唖然とした 自分が苦戦したのが嘘みたいに思えた しかし、それは事実である 彼女は真の女神であるルグリカ様に瓜二つだったからだそして、ルグリカ様の加護を受けた者にしか使えない魔術がある それが、この世で唯一無二の絶対防御 その名も、 女神の盾(ヴァルキリーシールド)
春の心は全力で叫んだ あの男を殺せと すると、 ルドの周りに光の柱が立ち、
身動きが取れなくなっていた。ルドが焦っていると 空から光が降り注いだ
春は涙を流した
「私は悲しい。あなたのような素晴らしい武人がこのような結果でこの世からいなくなるなんて…」
ルドは悟った 自分はここで終わるのだと 次の瞬間、 光の槍が降ってきて
ルドの身体を貫き、 ルドは絶命した 春は泣き崩れた
今まで味わったことのない悲しみが心を支配した
春は誓った もう二度とこの悲劇が起きないように、
正しく生きてきた人が犠牲にならないようにと。
〜一方その頃クロニクルでは〜 アキラ達は敵を一掃していた アキラは水属性の魔術師であり、回復魔法を得意とする。 アキラの回復によって傷口が塞がり、
動けるようになった仲間達が敵を倒せるというシステムだ アキラは思う
みんな、俺を信じてくれてありがとうと
しかし蘇生できない仲間が出始めた。闇の力だ。。
アキラは思った 早く終わらせなければ、と
〜その頃crisisでは〜 春は女神の姿のまま、ルドの死体を見つめていた
すると、ルドの魂がきれいな光となって空へ飛んで行った。
「感謝する女よ、わが力。そなたに託す」
春は静かに泣いていた そして、 春は目を閉じて祈った どうか、、、
彼の魂が安らかであることを願って。
次の瞬間、春の体は光に包まれて元に戻った 春は思った これでよかったんだと こうして、タルピオンの戦争は幕を閉じた
目が覚めるとそこは白い天井が広がっていた。
真琴「良かった。目が覚めたのか、安心しろここは病院だ、お前が1ヶ月寝たきりだったからよ心配になったんだ」
カズヤ「幹部領襲撃は!タルピオンは!!
みんなはどうなった!」
真琴「落ち着け。全て成功した。犠牲は出たが相手へのダメージはでかいはずだ」
カズヤ「俺は、あの時、ルフェルに対して怒りが抑えられなくなって、、それで、、、、
分からない。なにも。。思い出せない。。。」
真琴「覚えてないのか、、、
俺も途中から来たから良くは知らんがその場にいたヒーラーの瑠伊菜さんによればお前から一瞬ちがうオーラが発生したようだ。俺はこれ以上のことを知らない。」
真琴「まぁ、お前の知ってることは明日博士に伝えろ。今日は休め」
(確かに、なんか、急に、、眠く、、、)
カズヤ「なんだここ。見渡す限り白い空間は。俺は確か病院にいたはず」
(誰かいる、、子供か?)
カズヤ「おーい。そこの君、ここがどこか知らないか?」
???「君だと?ワシに向かって口の利き方 がなってないんじゃないか?」
???「ワシの名前はまだ教えられぬ、だがここはお主の脳内領域だと言っておく。」
???「お主があの時意識が消えた理由を教えてやる。ワシの力を理解せずに使おうとしたからじゃ。。」
カズヤ「は?」
???「そうなるのも無理ないな、じゃが
事実なことに変わりは無い。お主が発現した力は全てわしの力の一部じゃ」
カズヤ(これが俗に言うロリババアってやつか)
???「心の領域じゃ全て聞こえておる。
お主の使う反重力玉。
たしかにあれはいい武器になる。じゃが、
お主だけではあれは扱えん。」
カズヤ「じゃあこの重力拳もか?」
???「そうじゃ。
実際、重力拳は基本誰でも使える技じゃが
カズヤ。お主はまだマスターできてない。
わしの力を使わなくてはお主に重力がまとわりついてぺしゃんこになる」
カズヤ「えぇ、、、」
???「じゃが、そこで大切になるわしの力の1部である反重力(アンチグラビティ)。
お主の重力拳にワシの反重力を纏わせることで拡散することを防いでおるのじゃ。」
カズヤ「じゃあ、、、」???「ん?」
カズヤ「俺一人じゃなんの力にもならないって事か、、、」
???「そうではないぞ。お主に反重力玉を扱える力を分けている間にお主自身も反重力の1部を使えるようになっておるからな。
その重力拳がなによりの証拠じゃ。
つまり!わしの力を少しずつお主に譲渡してやる。」
タルピオンの幹部領襲撃に成功した一行。
そして犠牲になったメキアの副隊長 亜希。冬雪そしてカズヤの中に眠る謎の少女???。
次に目指すは自然の国グライドン。カズヤ達に待っている敵とは一体、、、
〜あとがき〜
お久しぶりです。最近は勉強をしていて小説どころじゃなかったのですが、時間が出来たということでこれから定期的にまた上げていきます。よろしくお願いします。
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