第7話:砂漠の国『タルピオン』
黒幕である、組織の幹部領を叩くために俺たちは砂漠の国タルピオンへと向かう。
真琴さん率いる部隊全勢力、
俺こと和也率いる豪傑改め、鉄壁。奈都希さん隊長の明秀、ハジメさん隊長の達人、アキラさん隊長の欺者。のべ60名に春姉の率いるメキアの20名。合わせて80名の前回とは少し少ないとはいえ、今回は長期作戦のため真琴さんの分隊は全て合流となった。
タルピオンは砂漠の国ということもあり、食料には多様性はないがその暑い気候を利用した酒が有名だという。
『お前も俺の部隊の分隊長になるとはな
俺は泣きそうだよ』
『あんたが分隊長に任命したんだろうが』
『それにしても多いんだな分隊って』
『普通は分隊なんて作らないんだけどな、得意な部門で分けた方が作業効率は上がると思ってな。俺が初めて分隊を艦長に提案したんだよ。』
真琴さんってこんなに陽気な感じだけど、任務となったら冷静で計画的で仲間にはきつく当たったりするけどそれは相手に意味あるように叱ってくれるから尊敬できる…
でも…ずっと冷静ならいい人なのにな〜(笑)
そこで窓の外を指さしてハジメさんが
『見て〜景色が一風変わって1面砂漠になってるよー』怠けてるな、と思いながらも俺も外を見た。そこには、1面の砂漠にひとつの大きな川があって、ドームの中には砂漠とは思えないほど草木が生い茂っていた。いわゆるオアシスというらしい。
『さぁみんな!今回は長期的作戦だ、いつどこで幹部に出くわすか分からない。のでオアシス内の街中では鉄壁メンバーと欺者メンバーを他メンバーとの2人組で行動してもらう。事前にペアは決めてある!』
そして、組み分けが始まった。
俺は…奈都希さんとのペア!憧れの先輩とのペアに驚いていた俺に真琴さんが
『仲良くやれよ』と茶化してきた。
やはり、イラッとした。
宿に荷物を置き、奈都希さんと街にショッピングに行くことにした。
まずは、大広場『グランデ』に行った。
『あ、奈都希さん…なにか、買いたいものとか、あ、ある?』『え、えっと、ね、ネックレスが有名らしいから、その、ネックレスを買いたいな…』
改めて話すとまるで初対面の2人のような気持ちになってしまった。
そしてアクセサリー専門店の『Lico』にやって来た。
さすが専門店だありとあらゆる宝石が飾られてあった。
『これがいい!』『よし!それを買おう』
そうして赤い宝石のネックレスを奈都希さんにプレゼントした。
裏では、、、
???『えぇ、例の男がやって来ました。はい、計画に支障はないと思われます。我らが幸福のために』
その日の夜一回目の隊長会議が行われた。
『よし!一日目が終わったがなにか、異変があったものはいないか?』
『鉄壁のメンバー含めなにもなく、幹部らしき人も見ていません。』
『明秀のみんなも怪し人がいないか見回りながら街を散策しましたが怪しい人どころか国に崩落すら見当たりませんでした。』
『バカな、この国は我々よりも長い歴史がある…崩壊がひとつも見当たらないとは、、』
『達人も今日はここに籠って〜色んなものの整頓をしてたから〜何も見てないな〜』
『我々欺者も街の人になりすましたりして情報を聞き出そうとしましたがひとつも…』
『そうか。だが、本部に残った策士の連絡の音沙汰がないのは不可解だ…何か問題でもあったのか心配だ』
そこで艦長に連絡を取ろうとしたが通信が遮断されていて連絡が繋がらなかった。
便もこのタルピオンは週に1便あるかないかなので本部に戻って確認を取ることも不可能…
そう。俺たちはこの国に閉じ込められたのだ
『くそっ!罠にはめられた!』
『これでは奴らの思うつぼに動いてしまう。』
『しかし!本部と連絡がつかないとなると策士との作戦会議も無理だ…一体どうすれば』
そこで真琴さんがひとつの命令を下した。
『全隊長より隊員全てに命ずる。自分の安全を確保し、戦闘の準備をしろ!』
アキラさんが反論に出る。
『なぜです!幹部領どころか相手のメンバーにすら遭遇していないのに。戦闘態勢をとることに何の意味が』
『分からないのか?来た時には本部との連絡は取れていた。でも今になって連絡が出来なくなった…つまり、この60人の中にスパイが潜んでいるもしくは、敵のGPSかなにかが仕掛けられている。的には俺たちの情報は筒抜けってことだ。』
そう。真琴さんはこの少ない手がかりの中から予測したのだ。やっぱり凄い人だ。
ホテル勤務員を退出させ、我々も外部からの情報漏洩を遮断した。ホテルの壁を達人メンバーを主体に強化し、欺者は続けて潜入を行った。しかし、こんどはオアシスの境が封鎖され、オアシスに完全に囚われることになった。そう、悪化したのだ、まるで我々の居場所が常に監視されてるかのように…
状況は悪化するなかで、謎を見抜いた主人公と部隊みんなの力を合わせた組織との戦いにぜひ注目を
〜第8話『賭けごと』へ続く〜
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