第4話 マジかよ 相撲やってるよ……
うわっ!なに?
こんなところで うたた寝しちゃったのか……
ってゆうか、超身体痛い!筋肉痛かよー!
いきなり泳ぎすぎたかな。
腕時計に目をやったが、薄暗くてよく見えなかった。
部屋の掛け時計を見上げたけど、こっちも よく見えない。
仕方なく立ち上がり 電気をつけた。
5時15分
は??
5時15分って、朝の?
慌ててテレビのリモコンを押した。
…………
マジかよ…………
相撲やってるよ……
いや、頭まわんね~
今、夕方なの?
は?24時間!一回も起きないで、眠ってたってこと?
信じらんねぇけど、そうゆうこと、なんだな……
ちょっと整理しよ。
金曜日の夜、亜弥にフラレ、その晩一睡もできず。
土曜日、朝から出かけ、プールで泳ぎまくり、夕方5時に寝て。
日曜日、夕方5時に起きた。
何やってんだかな、俺……
せっかく買ってきたのに、エビスも飲まずに寝ちゃうなんて。
何もしないで、ハタチの誕生日終了かよ……
あ!!!!やべ!!そんなのんびりしてる場合じゃねーや!!6時からバイトじゃん!!
そっこう!風呂でシャワーを浴びて、昨日コンビニで買ってきたパンを食べ、飲み物を飲んで、慌てて家を出た。
駐輪場の蛍光灯は相変わらず、点いたり消えたりしている。
うぜーなー!!
に、しても、さっみーな!!
髪の毛が半乾きだったから、頭が寒かった。
バイトは、レンタル屋。
チャリで10分のところ。
店長が個人でやってる店だから、こじんまりとした店だ。
駅前に行くと、大手チェーンの店が2軒あるんだけど、俺のバイト先のレンタル屋は住宅街にあって、小さいながらも意外と繁盛している。
「おはようございます」
「おはよう!操人君、今日朱里ちゃんお休みになっちゃったから、私9時ごろまではいられるんだけど、それで帰っちゃうから、悪いんだけど、あと一人でお願いできるかな?」
と、店長が申し訳無さそうに言った。
「あ、はい!大丈夫です!!」
「いつも悪いね。ありがとう」
日曜日の夜のバイトは、閉店時間の23時まで朱里ちゃんという1つ下の専門学校生と2人になることが多い。
この子のお休みはだいたいが男絡みだし、ドタキャンってことが多いから、お休みって言われると正直ムカっとくる。
店長は優しい人だから、そんな子でも辞めさせたりしないで、働ける時に働いてくれればいいよって感じのことを言うから、なおさら つけあがらせてるんじゃないかと思う。
でも、そんな1人シフトになってしまった時は、時給を1.5掛けにしてくれる。
夜1500円の時給が2250円にしてくれるのだ。
これは、デカい。
だから、朱里ちゃんがお休みだと、ムカっとくるけど、ラッキーとも思う。
バイト中、いつもは暇な時、亜弥とラインしたりしてた。
亜弥は、駅前のファミレスでバイトしてたから、お互いにバイトの時は俺がバイト終わりで亜弥のファミレスへ行って、亜弥と一緒に帰ったり。
ってか、亜弥と別れたなんて、なんだか全然実感がわかない。
うっそ ぴょ~ん!!だまされた?
なんて、電話がくるんじゃないか?
そんな気がしていた。
今日は、お客さんも少なくて、暇だった。
時間が過ぎるのが、とても長く感じられた。
手が空いている時にやろう なんて思ってたポップ作りをやろうか……
はぁ……
ヤル気が出ずに、ボケッと時間が過ぎるのをただただ待つだけだった。
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