流れに流されるのって怖いよね

2月24日 誤字を修正しました。





 …………よし、あいつら駆逐してやる。


「ど、どうして、そんなに怖い顔してるんだい?」

「薬草採取の時にめちゃくちゃ手間取ったこと思い出した」

「あぁ……なるほど」


 そういえば、あのとき、確かに人少なかったな。噂が流れてたんだろう……でも、そんなにゴブリンには会ってないような……ま、いいか。


「今回の概要を説明したところで、これからダンジョンに行くわけだけど、リョウくんはダンジョンまでの道はわかるんだよね?」

「ああ、言葉での説明は難しいが、行く事は可能だ」


 俺の説明には擬音語が入り混じるからな。昔、ちゃんと説明しろって、怒られたっけな……あいつ、元気にして……誰に怒られたんだっけ?


「うん、わかった。じゃあ、予定通り、僕らのパーティと一緒にダンジョンまで行ってもらって、現地に着いたら、後は外で後方支援になってもらうと思う。アリスさんはその護衛ってことで良いかな?」


 ぬ? 戦わなくていいの? 楽じゃん。


「いいーー「そんなの嫌よ!」」


 俺の了承の声はアリスの声でかき消された。


「なんで、こんなのと後方支援しなくちゃならないのよ」

「それは、リョウくん一人でおいていけないでしょ? それにアリスさんはリョウくんと同じDランクじゃないか。まだまだ実力不足だよ。付け足すなら、パーティに知らない人が入ると連携が乱れる」


 正論につぐ正論である。まあ、お守りについては、他の後方支援パーティに任せるって手もあるが。と言うか、お前、散々、威張ってて同じランクかよ。ま、俺さっき昇格したばっかだけど。


「ぐ……」


 さしものアリスも言葉がでないようだ。すまんがこんなのと後方支援に当たってーー


「まあまあ、落ち着いて、レオ、頭ごなしにいうのも良くないわよ一回、この子の実力を見てみない?」


 わーエルザ優しいー、ちょっとでいいから俺にその優しさを向けてほしい。


「……エルザが言うなら、じゃあ、二人の実力を見せてもらっていいかな?」


 え!? 俺も?


「俺は別にーー「わかったわ!」」


 またもや、かき消されて、俺も実力見せることになった。なんでやねん。

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