第17話 お父さんは准男爵

 国王様がお父さんに言いました。

「盗賊を単独で制覇、まことに天晴れである!アルタを騎士爵に叙す、貴重な男児出産の功績を併せ、准男爵に昇爵させる!!」


 お父さんは屈んで、右膝を立て右手を胸に当て言います。

「慎んで、お受け致します!!!」


 難しいお話で、よく分かりません、アルタってお父さんの名前、お父さんが王様に、誉められているのは分かりました。

 シーシャさんが、盗賊をやっつけたお父さんに褒美が貰えるって言ってた、その褒美の事でしょう。





 謁見が無事終わり、僕達は執務室って所に通されました。

 お父さんが貰った褒美がどんな物か、お母さんに聞きたかったけど王様が居るので聞けません。


「アルタ准男爵!家名を早急さっきゅうに決め、貴族旗の紋章も考えよ!!」

 王様が、また難しい話を始めました。


「アソウギ君!父親の処刑は、男児出産の功績が差し引かれ減刑された。人格矯正指導と強制労働の刑が実行されておる」


 アソウギ君のおとうさんは、殺されない事に決まったようです。

 アソウギ君は笑顔で涙を流してる。


 僕は涙を流してる、アソウギ君の横顔を見ました。

 笑顔の涙、綺麗だな。

 ドックン!!なぜか僕の胸が苦しくなりました。



「アルタ准男爵!大金貨10枚を貴族年金とする!」


 貨幣単位は知ってます。

 錢貨10=小銅貨、小銅貨10=大銅貨、大銅貨10=小銀貨、小銀貨10=大銀貨、大銀貨10=小金貨、小金貨10=大金貨


「と言う事は1000万錢貨、凄い大金が褒美みたい」




 何か考えてたお父さんが国王様に話てる。

「国王様!家名はブレッドに決めました」

「…ブレッドとな?血塗れか?」

「いえ、遠い異国では、パンの事をブレッドと言うそうです」

「アルタ-フォン-ブレッド…良いな!!家名ブレッド許可する」

「はっ!有り難き幸せに存じます!!」


「祝に紋章を贈ろう!!❮👊😠❯拳に怒り!どうじゃ?」

「有り難く承ります!!」

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