第15話 王宮に行くことになりました

 シーシャさんが、小さい馬車で迎えにきてくれて、王都見学に出掛けました。


 でも、王都見学は気持ち悪くて、途中で止めました。


「「あっ!ナユタちゃん!!」」

「「あぁ~ナユタちゃん待ってぇ!!!」」

「「「「「ナユタちゃん!!」」」」」


 だって、行く先々でモミクチャ触られ捲りで、人々が押し掛けて進む事が出来ず見学なんて全くできないんだもの。

 慌てて、シーシャさんの馬車に逃げ込みました。


 シーシャさんにお父さんお母さんが、守ってくれなかったら、どうなっていたか気持ち悪いし恐ろしかったです。


 僕の名前は知れ渡っているようですが、アソウギ君は二人目のオトコってだけで、名前は知られていないみたい。

 僕程でなくてもモミクチャにされたアソウギ君は、青い顔をしてました。



「宿の誰かから情報が漏れたようだ、ナユタ君何かあったかな?」


 何かって言われても、食事のルール独特で食べた気がしなかった位、他には……。

「何か?…お風呂でニスケさんとサンスケさんに体を洗ってもらった位かな?」


「そいつらだ!宿には帰らない方が良い急遽王宮に案内するよ!!」


「王様に会うのは明日でしょ?急に行って怒られない?」

「ナユタ君達は特別だから大丈夫だよ、王宮見物も楽しいから」


 王宮の門を馬車が通り過ぎ門は閉ざされました、馬車を追い掛けて来た人達を閉め出してほっとしました。


 目の前には華やかな町が広がり、遥か彼方に美しい王宮が見えました。

「王宮綺麗」

アソウギ君が呟いていました。

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