第4話 大地のおしっこ

 僕の馬車酔いが酷い為、ショウベン町で2日遊べる事になりました。



 ショウベン町にやっと着きました。

 町の入り口に「あれれ?」


『大歓迎ナユタ君、ショウベン町にようこそ!!』


 看板が掲げられ、僕のこと歓迎って書いてる。



「ナユタ君!歓迎するぞ!!俺っちは町長のベン」

「あ?ありがとう?」

 ベン町長は変わった服を着ていて、凄くビックリしました。

 ボタンの無いピラピラコートの前を合わせ、お腹の所で幅広紐で縛ってる。

 夏祭りの時着た記憶がある浴衣に似てますが、変なのは後ろのすそおびまで引き上げて留めてることです。


「お?これが珍しいのかい!尻からげってぇファッションだぞ!」


 ふぁっしょん?が何か分かりませんが、変な格好と言う意味かな?格好悪い事が、ふぁっしょんなのでしょう。


 元気だけは良い、変なベン町長さんが、僕達を案内してくれるそうです。

 使いの人と御者さんは、別行動するそう。



「ナユタ君にお父さんお母さん、腹は減ってないかい?」


 酔いが治まった僕は、お腹がペコペコです。

「お腹減ってます」


「よっしゃぁ!ショウベン町名物蕎麦そばを手繰りに行くぞ!!」

「町長さん?食べるんじゃ無いの?」

「おうっそうさ!蕎麦はズズズッと手繰るだよ、手繰り方は教えるから安心しな!!」


 案内された蕎麦屋さんは、王様も食べに来たと言う、凄い店だそうです。


「良いかい!蕎麦は一口分を箸で摘まみ、長い蕎麦の1/3をつゆにチョンと漬け、一気にズズズッと手繰る!!」


 この人面倒くさ!!


 お箸の使い方を忘れたので、僕がもたついてると。

「おぅ!何でぇ!ナユタは箸がつかえねぇのか?邪道だがホーク使え!!」


 お店の人がホークを持って来てくれて、やっと食べるじゃ無かった、手繰る事ができました。


 お父さんもお母さんも食べにくそうにしてます。

 この後も天ぷらの食べ方に蕎麦湯そばゆの飲み方まで凄く細かく説明がありました。

 だから、あまり食べた気がしませんでした。


 お父さんが恐縮してたけど、支払いは町長さんがしてました。

「よっしゃぁ!次は、町名にもなってる、大地のしょんべん見学に行こう!!」





 何か凄い荒れ地に案内されました。

 僕は、少し恐かったので、お母さんに手を引いて貰いました。


 大地のしょんべん?って意味がやっと分かりました。


「時間が来たぞ!ナユタ君!あそこをよぉく見てな!!」

 言われた所を見ていると、突然ぶわっと噴射が始まりました。


「わわわぁっ?すっごい!!!」

 たしかに、大地がしょうべん跳ばして居るようでした。

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