第2話 労力使って疲れます。
僕が主人公になれない理由は自分でも理解していて、僕が『僕』を出せないからだ。
僕の名前は中村
僕は今高校2年生で特に一緒に連んでいるのが
喋るのって意外と疲れて喉がだんだん痛くなるから、大変だ。
そして、『僕』は家から一歩でも足を出せば『俺』になる。
「でさ、やばくない?」
俺はいつものように、昨日のYouTubeの話を喋りたくっている。
「あー。そうだな。」
明らかな棒読み。。
俺はいつもより、テンションが低く見えるともきの肩を組んだ。
「あんまり元気ないじゃん?なになに、リアちゃんとなんかあった感じ?」
俺は
しかし、
リアちゃんとは、ともきが先週告られた女の子のことだ。
他クラスの子で、可愛いらしい女の子だが、
しかし、リアちゃんは諦めず何度もアプローチしていて、
俺は2人がくっつくのは、時間の問題だと予想していた。
たぶん、
リアちゃんと衝突したに違いない。
俺は脇役としてこの原因を探る必要がある。
友達が前に進むために、救いの手を差し伸べてやるのだ。
そして、この場合考えられるのは、2つ。
①リアちゃんを突き放した。
②リアちゃんに突き放された。
単純だがこれは重要だ。
2人は何度も接触をしている。俺が見た感じ、その時の
「このクッキー焼いてきたから、食べてよ!」
「俺、甘いもん苦手。誰のも食べたくない。」
でも、リアちゃんもガチガチ筋肉質メンタルみたいで、何を言われても傷ついていなく、
その後も‥
「大丈夫!そういうと思って、お煎餅も持ってきた!市販のやつ!!」
リアちゃんは、びくともしていなかった。
さすがに、用意周到すぎて、俺は引いたけど。。
そして、なんと言っても、
何か突き放されたら、黙らないはずなのだ。
この場合は、
①リアちゃんを突き放した である。
俺は自分の考えを元に、
「そういえば、この前、たこ焼き屋で2パックたこ焼きを買おうと思ってさ、
『2個ください!!』って言ったらさ、たこ焼きじゃなくて、どら焼きが出てきちゃって、びっくりしたんだよね。」
俺はハイテンションのまま話した。
「えっ、お前、あんこだめじゃなかったっけ?」
「そうなんだよ!あんこ無理!思い出すだけでも、うぇぇー。」
まぁ、あんこは好きなんですけどね。
「んで、俺はその店は、たこ焼きで有名だと思ってたんだけど、どら焼きの方が有名だったみたいで主語言わなかったから全然伝わらなかったんだよ!」
「それ、完全にお前が悪いだろ。」
「そうだね。俺が完全なる悪の根源!!」
俺は自慢げに言った。
「で、なにが言いたいんだよ?」
「伝えたいことははっきり言わないと伝わらないと思うよ?」
俺もあえてはっきりした口調で伝えた。
「??」
ここまで行ったら流石に気づけよ。
あー、もういっちょいかないとか。
「だから、よーわからんけど、言いたいことははっきり言わないと伝わらんよ!」
俺は組んでいた肩を離して言った。
「‥お前に言われたくないわ!」
「‥まぁ、俺‥ちょっと行ってくる‥。」
と、何か思い当たる節があるようで
成功したみたいだ。本当に労力を使う。
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