04-04-06 晋五 謝安・謝玄 下
対する前秦軍は
「陣を少しくお下げになられよ。我らの渡河を待ちて、を決そうぞ。いかがか?」
「秦軍、破れたり!」
この声を聞き、前秦軍は恐慌に陥った。そこに謝玄が突撃をかけ、大いに前秦軍を打ち倒した。以上が淝水の戦いの顛末である。
淝水の戦い後間もなくして、
謝安の文才雅量はかの
後日、客と囲碁を打っていたところに淝水の勝報が届けられる。謝安は書面を読み終わると自らの横に捨て置き、さして喜ぶ素振りもない。囲碁を終えたときに、いったい何の知らせが届いたのかと客が聞けば、徐ろに言う。
「小僧どもが賊を破ったようです」
客を見送り、屋敷に戻った謝安は、そこではじめて喜びを爆発させた。その喜びようときたら、小躍りした勢いで下駄の歯を折っても気付かないほどだった。
その自らの思いを押し留め、落ち着いたふるまいを取ること、かくのごときであった。
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