03-12-02 蒙求 西晋分 上2
孫楚(世説)&郝隆(世説)
西晋の名士、孫楚。彼は「石に枕し、清流に口注ぐ、慎ましやかな暮らしを送りた」と言おうとしたところ逆に言ってしまったが、「わざとだよ、石で口を注ぐのだ」と強弁した。
東晋の知恵者、郝隆は仕事もせずごろりと昼寝。いったいなにをしているのだと人に訊ねられれば、「俺の頭の中にある書を虫干ししているのさ」と強弁した。
強弁がヤバいふたり。
大叔広(晋)&摯虞(晋)
八王の乱のさなかに殺された文人、太叔廣と摯虞。しぐという人がいた。太叔廣は論談に優れ、摯虞は文筆に優れる。太叔廣が論談の座で摯虞と議論すれば摯虞は絶対に勝てなかったし、さりとて帰宅してから摯虞が筆にて先ごろの論談についての批評を加えると、今度は太叔廣が答えに窮する、という感じだった。
文人と弁人のバトル。
拓跋詰汾(北魏)&鼈靈(蜀王本紀)
北魏道武帝の遙かなる先祖、拓跋詰汾。彼が神霊よりの奇跡を得ることで生まれた拓跋力微が、その後の拓跋部の繁栄を興すこととなる。
周の時代、蜀の地に王が立っていた。王たちの先祖は鼈靈といい、荊州の人だったが、死亡して楚の死体が何故か長江を遡上、蜀の地で復活。その地で王となり、以降代々統治した。
地方の王の出身譚は異様。
郭槐(晋)&司馬興男(世説)
何充には妻がふたりいた。李婉と郭隗である。皇帝よりの特別のお達しにてふたりの正妻を持つことが許された何充であったが、あとから妻となった郭隗にはそれが気に食わない。そこで李婉に難癖をつけに行こうとしたのだが、ひと目会うなりその威厳の前に膝を屈してしまった。
桓温の妻は司馬興男、東晋明帝の娘である。あるとき桓温が敵国を落としたときに、その国の王の妹を妾とした。それに怒った司馬興男は彼女を殺しに長刀を持って出向いたのだが、既に死すら決意していた彼女の思いに打たれ、以降寵愛するようになった。
名臣にいた、ふたりの妻。
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