03-12 蒙求 西晋分

03-12-01 蒙求 西晋分 上1

瓘靖二妙かんせいじみょう 岳湛連璧がくたんれんへき

衛瓘・索靖(晋)&潘岳・夏侯湛(世説)

 西晋の衛瓘と索靖はともに書道の達人。そこで両名は「二妙」と通称された。

 同じく西晋の潘岳と夏侯湛。ふたりはともに文筆で名を知られ、かつふたりが並ぶとイケメン祭となるため「璧玉が連なる」と通称された。

 西晋はえろうすごいお方ばかりどすなー。


鳴鶴日下めいかくじつか 士龍雲間しりゅううんかん

荀陰(世説)&陸雲(世説)

 西晋の張華の元にふたりの名士がやって来る。ふたりはそれぞれ自己紹介する。

「私が太陽の下で鳴く鶴。荀陰です」

「私が雲漢を飛ぶ龍、陸雲です」

 なお陸雲はこのあとの議論で荀陰にコテンパンにされた。


鮑靚記井ほうせいきせい 羊祜識環ようこしきかん

鮑靚(晋)&羊祜(晋)

 西晋の鮑靚は、自分が前世で井戸に落ちて死んだことを記憶していた。

 同じく西晋の羊祜は前世が隣家の子どもであり、その時におもちゃとしていた金のわっかのありかを言い当て、まわりを驚かせた。

 前世を知るふたり。


仲容青雲ちゅうようせいうん 叔夜玉山しゅくやぎょくさん

阮咸(晋)&嵇康(世説)

 竹林七賢の阮咸は、その闊達さたるやまるで青空に浮く雲のようであった。

 同じく竹林七賢の嵆康はきりりとしたイケメンだったが、酒が入るとでろでろになり、「あれをくずおれた宝石の山というのだな」と山濤に言われている。

 竹林七賢はすてき。


管寧割席かんねいかつせき 和嶠專車わきょうせんしゃ

管寧(世説)&和嶠(世説)

 後漢末のひと、管寧は友人の華歆とともに世間から縁遠い生活をしていたが、あるとき華歆が当時の貴人を見物しに行った。それに失望した管寧、ベンチをふたつに割り「おまえと並んで座ろうとは思わん」とつっぱねた。

 西晋の名臣和嶠は荀勖の副官となったのだが、とにかく真面目な和嶠に荀勖の雑な行動があわない。そこで本来荀勖に陪乗すべき車に自分ひとりで乗り込み、出発させてしまった。

 気に食わんやつの側になんぞおれるか。

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