03-06-06 蒙求 中2

王喬雙鳧おうきょうそうふ 華佗五禽かたごきん

王喬(後漢)&華佗(後漢)

 後漢明帝の時代の方術士、王喬。彼が明帝に謁見するとき、なんと二羽のカモに乗ってやってきたというのだ。ワァーオ!

 後漢末期の名医、華佗。彼の治療術に五禽の戯と言うものがあった。曰く、虎・鹿・熊・猿・鳥の動きを真似すればたちまち身体の不調は取れるだろう、と言うものである。あっこれストレッチとかヨガのたぐいですね。

 動物にまつわるすげー術。


賈琮褰帷かそうけんい 郭賀露冕かくがろべん

賈琮(後漢)&郭賀(後漢)

 後漢末期に冀州きしゅう刺史となった賈琮は、取り決めでは刺史が任地入りするときに馬車の幌を下ろすべしとされていたが、「任地の実情も知らずして何が刺史だ」と、幌を上げさせたそうである。

 後漢明帝の時代に荊州けいしゅう刺史となった郭賀は、その統治があまりにも優れていたため、明帝より三公クラスの服を下賜された。州を視察する際、車の帷幕を引き上げさせ、任地の民の様子がよく見えるようにさせた。

 身の安全より、任地の状態を見るほうが大事。


元凱傳癖げんがいでんへき 伯英草聖はくえいそうせい

杜預(晋)&張芝(後漢)

 西晋に仕え、呉平定において多大な功績を残した杜預とよ、字は元凱。死ぬほど左伝が好きで、「左伝癖」とあだ名されていた。

 後漢末期の書家、張芝ちょうし、あざな伯英はくえい。彼の筆跡を見てしまえば、過去の偉大な書家たちの書体もかすんで見えるとまで称された。その書への情念はただ事でなく、ついには草書の聖人とまで呼ばれるようになった。

 ただ事ならぬ書への情熱。

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