02-03-12 漢一 韓信 1
ここからは天下無双、
韓信は
「いい若いもんがまともに飯も食えないようで何を言っとんのだね! あたしゃあんたをかわいそうと思っただけだ、礼がどうこうなんて考えるんじゃないよ!」
淮陰の屠殺業を営んでいた若者たちが韓信を馬鹿にする。あるとき彼らは徒党を組んで韓信に言う。
「デカい図体して剣なぞぶら下げてるが、どうせ内心ではビクビクしてるんだろう。もし殺せるってんならその剣でおれを刺してみな、それがいやなら俺のまたの下をくぐれ」
韓信はしばらく相手を見たあと、やがて這いつくばり、またの下をくぐった。それを見た人々は韓信を笑いものにした。
韓信は貧乏もので、日々の食事もろくに取れないありさまだった。それを憐れんだわた洗いの婦人に食事を恵んでもらった。そして漢の誇る大将軍として立身した韓信、彼女に厚く酬いたという。
食に酬いる人たちの話。
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