01-16-08 蒙求 中5
陶淵明(桃花源記)&劉晨・阮肇(続斉諧記)
陶淵明が書いた「桃花源記」の舞台、すなわち桃源郷はこの地にあったらしい。
漢の明帝の時代、劉晨と阮肇は天台山で仙郷に迷い込んだ。そこでのんびり半年近く過ごしてみたところ、現世に戻ったら西晋武帝の治世であったという。
いわゆる異郷訪問譚。
優旃(史記)&落下閎(前漢)
優旃は始皇帝の時代の役者。滑稽な物言いでやんわりと始皇帝や二世皇帝胡亥に諫言を為したことで知られている。例えば胡亥が城を漆で塗り上げたいと言えば「よござんす、よござんす。ただ漆を乾かすための小屋がえらくどでかくなって大変でしょうなあ」と言ったのだとか。彼は漢の時代に入って死んだ。
落下閎は前漢の時代、唐都とともに暦を算出した。これが武帝の時代の暦として採用された。
……このふたりにどんな繋がりが? うーん、頑張ってみれば「地位の低いものが国のありようを定めた」あたりになるだろうか。
師曠(呂氏春秋)&離朱(慎子)
晋の平公の時代、ひとつの鐘が鋳造された。その音色の調律はみなが整っていると言ったが、師曠ひとりが「整っていない」という。この鐘はその二百年後、衛の霊公に仕えていた師涓により改めて調律が狂っていることが指摘されたのだとか。
離朱は様々な書物で「目がいい人」の代名詞としてこの人の名前が出てくる。
超人的な耳と、目の持ち主。
欒巴(神仙伝)&偃師(列子)
欒巴が朝会に遅刻した。すこぶる酔っていた。これを咎めたところ「いや、酒を吹き付けて火災を鎮めてきましてね」と言い出す。どういうことやねんと思って調べさせたところ本当に火災が起きていて、それが雨によって消し止められたのだという。ただし、その雨は酒気を帯びていた、と。
周の穆王の時代、偃師と言う人物は木で自在に動く人形を作り出した。その動きがどう見ても人間であったため、王が怪しんで調査させてみたところ、やはり木でできていた、と言う。
謎の術を操るふたり。
劉玄石(博物誌)&劉伶(晋)
劉玄石という人は千日間酒を浴びるようにかっくらい、千日間昏睡し、その後ようやく目覚めたという。
劉伶は竹林七賢。酒にまつわるエピソードが竹林七賢には多いが、その中でも飲酒に特化している。あまりの酒癖に奥さんに禁酒を乞われたところ、「では神に祈りたい」と神に捧げる酒と肉を用意した。そして言う。「天は俺に飲酒の才能を与えた。飲むに決まってんだろ」と、供え物の酒を飲んで泥酔して寝た。
酒にまつわるふたりの変人。
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