02-01-03 秦十 天下統一

 始皇帝しこうていが覇道を進む。

 十七年に內史ないしとう」がかんを滅ぼした。

 十九年に「王翦おうせん」がちょうを滅ぼした。

 二十三年に「王賁おうほん」がを滅ぼした。

 二十四年に王翦がを滅ぼした。

 二十五年に王賁がえんを、

 二十六年にせいを滅ぼした。

 こうして秦が天下統一を為し遂げた。


 ここではわかりやすさ優先で始皇帝と書いているが、統一前の地位はあくまで王であった。未曽有の大事業を為し遂げたのち、初めて「皇帝」と名乗ったのである。その德は三皇さんこうを合わせるほどのものであり、功績は五帝ごていを超越したから、と。


 命を「制」と呼び、令を「詔」と呼ぶことにした。また「ちん」の自称を皇帝のみが使えるものとする。更に制を下して、言う。「おくりなをつける行為は、子が父を批判し、臣下が君主を評価する僭上である。以降この慣習は撤廃せよ。また朕ははじめの皇帝であるから始皇帝である。以降二世皇帝、三世皇帝とし、この数字がいつまでも続くようにせよ」と。

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