01-14-03 燕十 姫喜・姫丹

 惠王けいおうのあと「武成王ぶせいおう」「孝王こうおう」を経て「姫喜きき」に至る。その太子の「姫丹きたん」はしんに人質として送り込まれていたのだが、始皇帝しこうていにより粗雑に扱われていた。これに怒った姫丹は秦を脱出してえんに帰還。どうにか報復してやりたいと考えた。

 この頃秦より将軍「樊於期はんおき」が亡命していた。受け入れこそするも、どう対応したものかで迷い、しばらく放置した。一方ではえい人の「荊軻けいか」が賢いと聞き、彼に始皇帝を暗殺して貰うべく、最高の待遇でもてなした。

 荊軻は「始皇帝に会うには樊將軍の首と、燕の督亢とくこうの地図が要る」と条件を突き付ける。王が逡巡するうちに荊軻は樊於期を説得、自殺させ、首を獲得。そこで姫丹も地図を与え、更に鋭いナイフに毒を焼き付け、荊軻に与えた。


 こうして荊軻は出立したのだが、暗殺は失敗に終わる。激怒した始皇帝は燕に大軍でもって攻め寄せてくる。姫喜は姫丹を殺害して死体を献上するも、三年後には姫喜自身も囚われ、ここに燕は滅んだ。

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