第357話 性善説と性悪説

 これはどちらも中国の人物で、紀元前300年から400年に活躍した者たちである。


性善説とは、孟子が打ち立てたもので、人間には元々、善の端緒が備えており、それを自己啓発や己に磨きをかける事によって徳性、つまりは道徳に対する心を、意識にまで達する事が出来るようになるという説である。



そして同じ年代に活躍した、荀子という人物は、性悪説を唱えた。



性悪説とは、人間の本性は悪であり、たゆみない努力・修養・己に磨きをかける事によって、善の状態に達することができるとする説である。



 この両名の打ち立てた説は、一見しただけでは、真逆の説だと勘違いしてしまう。

しかし、そうではなく、結局は人間として生まれ落ちてから、自分の人生次第では善人になると言っているものであり、決して悪人になるというものではない事が分かる。


時代背景は戦国時代で大きく分ければ春秋時代にはなるが、明確には戦国時代の話である。その時代背景から見ると、善人、つまりは悪の道に走らせないよう、努力次第では、誰もが善人になると説いているものであり、終着地点は同じである。


 唯一違う点は、人間として生まれた時に、善か悪かという所で、議論された。

これは、非常に難しい問題であり、現在の世界中を見てみると、明らかに悪人のほうが多いのが現実だ。


戦争やそういったものには、元々善悪は無い。あくまでも両国の

主張があるだけで、どちらが正しいかも、実際は分からない。それは公式にロシア、ウクライナ、アメリカの発表を前文で書いたので、確かめたら分かるように、どの国も自国、敵国の将兵の、犠牲者数を見れば明らかに矛盾している。


誰もが嘘をついているとしか、思えない程の差がある。これが戦争というものであり、自己主張を通す為に戦争が起こる。


そしてここからが非常に難しい問題であるが、アメリカが軍事介入しないのは、アメリカが介入すれば、第三次世界大戦を引き起こすのではないかという問題がある。

アメリカが何度も、化学兵器的なものを使用すれば、必ず後悔する事になるとロシアに対して言っている。


しかし現状では、中国はウクライナに対して、人道的支援を二度行っており、この事からロシアに対して、最悪の場合、敵対国と認定されても問題ないと言っているようなものである。


今の状況では、アメリカは軍事的に介入しても、中国はロシアの味方をしないように思えるが、アメリカは軍事的な介入をしていない。昨日、ロシアにウクライナの領土を制圧された。それでもアメリカが動かないのには、まだ公表していない何かがあるからだと私は思う。


この戦争は長引かせると、最悪の結果になるだろうと私は思う。このような芽は早く摘んでおかないと、状況が悪化する可能性がどんどん高くなる。実際問題すでに世界の市民には大打撃を与えているのが現実だ。


それでも尚、ロシアは避難されるのを分かっていながら、小学校や病院に爆弾を落としている。理由は様々だが、どれが本当かは誰にも分からない。戦争というものは心理的作戦も絡まるため、偽の情報も飛び交うものだからだ。我々が知っている真実は僅かしかないか、全く無いに近いものであろう。


情報心理的作戦は、海外ドラマなどを見ている人は大勢いると思うが、ああいった事は現実で昔から起きている事だ。一部の人しかそれを知らず、洩らす事無くこの世を去るか、告発しようとして殺されるかどちらかしか無いに近い。


それはスノーデンが成功したからであって、あれは奇跡そのものなのである。

単身、アメリカのCIAから命を狙われ、世界中を逃亡し、犠牲者を出しつつも、逃げ延びた。


オバマ政権の時であり、私はオバマが一気に老けていくのを見て、スノーデンはテロリストで無い事を確信した。本物の心労というものは、体に出るものだ。私も体験者なので、それがよく理解できる。悩み程度では無く、命を懸けるほどの心労の場合はそうなるのだと私は実体験から知った。


とにかくスノーデンの逃亡が成功した事により、水面下では何十人も実際は殺されている事が分かった。スノーデンは現在、アメリカにいる。これはもう彼が何か神的なものから守られているとしか思えないほどだ。


長い間ロシアで彼女と生活し、戦争が起きる前に、すでにアメリカに戻る話がついて、帰国を果たしている。笑いが出るほど、何かに愛されていると思ってしまう。


悪人のほうが多い世の中が現実で、悪人にも善人にもなれない人が、一番多いのであろうが、それは自分を殺していると言える。人間という自己主張が出来る者に、生まれた限りは、まともな自己主張をする事は大切である。

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