第43話 フランシス・ベーコン

”優れた質問は知恵の半分と言える”


 昔から人はことわりを探し続けて生きてきた。

より良くするためには、幸せを得るには、これは時代に関係なくいつの世にもある疑問だ。


 私は10年ほど前にある出版会社にいた。スカウトされて入ったが想像していたよりは楽だった。


 しかしあまり表に出たくない性格で裏方が自分のスペースで楽だった。

五年ほどして私はインタビューや新作の発表会などに出るのが厳しくなったため迷惑をかけることになると判断し自分から辞めると伝えた。


 私がそれを編集者と相方に伝えると私はブレインだから今後はブレインメインでいいから残ってほしいと言われ残ることにした。

私は当時から分析力に長けていた。自分に近い賢さを持つ人は色々インタビューや会話からそれに該当する人は二人いた。


 私は予知能力はないが、分析力に優れているためよく相手の会社の事や未発表の事なども当てていた。誰しもが不思議に思ったことがあるかどうかは分からないが、雑誌が何故同じ系統でも複数でているのに疑問を感じたことがあるか、今想ったはずだ。


 当然、好みもあるが、仮に5社の雑誌会社に同じ情報を送るとする。

それは画像であったり、被る内容のものだ。しかしインタビューの特権としてインタビューで得たネタはそのインタビューした会社の独占記事として載せることが出来る。それが同系統が数社ある大きな点と言える。


 私は特ダネを何度も当てた。相手が驚くような内容も当てていた。

そこの総プロデューサーが私の見立てでは近い賢さがあった。自分ならどうしていくかと考え、会社の方針や、面白みを増やすにはどうするか等を

あちらサイドの立場に立ち考える。私は裏方としてインタビュー内容やお披露目会場の質問などを考える仕事だった。適応しているし非情に楽だった。


”優れた質問は知恵の半分と言える”


 これはそういうことだ。人を見抜き、嘘が下手な人、正直な人を私の場合は逆から見ていく。通常、人は結果からその人物像を見ない。人物像から人を見る。だが、それでは不確かな事が多すぎる。


 スノーデンがいい例と言える。彼の事を知らない人は居ないと言えるほど近年で起きた事だ。2013年の話なので知らない人は知っておいたほうがいい。2013年に起きたことではあるがすでに映画化もされたほどの大きな事件であった。


 私の好きな俳優ジョセフ・ゴードン=レヴィットがエドワード・スノーデン役を演じていてラストには本人も出てくる。


 日本でも彼を指名手配犯として報道した。アメリカの犬に近いから仕方ないが、彼は日本が好きである。ゲームの鉄拳のファンだからかどうかはわからないが、彼が日本で指名手配犯としてニュースに流れている時、私はバーで一人で飲んでいた。頑張って逃げ切ってほしいと思っていた。彼が何故追われたかはネタばれになるので控えておくが、近年で最大の実話であり現実を知らない人は現実を知ることになるだろう。


 私はずっと真実を知っていた多くの中の一人に過ぎないが、日本は海外ニュースの規制が入るためほとんど報道されてない事実やアメリカの言う通りに流すこともある。世界中の人間が平和になることはないのが現実であるが、それを実現させようとする人も大勢いる。矛盾に満ちたこの世界で我々は出遅れているのが現実である。

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