「毛のヤツ」がたくましくて困ってます
このめだい
序章
【この物語は毛の精霊を加護に持つ主人公が、つるつるすべすべの肌を目指す苦労の物語である】
わたしの名前は
だがしかし!
わたしには或る問題があった。
毛深く剛毛で生えてくる場所や量を問わない体毛の元凶は、この毛の精霊によるいらない加護のせいだった。
毛根を拡大したような顔には、張り付いたような笑顔と白い歯が覗いている。
キラキラした瞳に、マッチョで黒光りする体で「HA-HAHA」とポージングをとる物体こそ、毛の精霊である毛賀コスギ……またの名を『毛のヤツ』と言う。
「HAHAHA! 麗花今日も張り切ってやっていこうぜ!」
ムキムキと筋肉を強調したポージングをとる度に、さっき剃ったばかりの毛がチクチクと生えてくるではないか。
「ちょっ! やめてーーーーーーーー!!」
慣れた手つきでもう一度生えてきた毛を剃り始めると、負けじと毛のヤツもポージングを決めてきた。
「HA-HA-HA」
「消えろ! 消えろ!」
近くでポージングする毛のヤツを思いっきり睨むが気にする気配はない。
わたしの毛のヤツとの戦いは続く。
「毛のヤツ」がたくましくて困ってます このめだい @okadatomi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。「毛のヤツ」がたくましくて困ってますの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます