あとがき
(このあとがきには本編のネタバレを含んでいます。本編をまだお読みになっていない方は、先に本編の方をお読みいただくことをおすすめいたします)
「水月」を読んでいただき、誠にありがとうございます。あとがきでは、作品内のメッセージとか小話とか、そのようなことをざっくり箇条書きで伝えたいと思います。あとがきにネタバレを含むのはいかがなものか、みたいな意見を時々耳にしますが、僕はここが作品の裏話を伝える最後の機会だと思っているので、このようなスタンスでいこうと思います。
・本作のメッセージ→「手の届かないものこそ美しい」、
「憧れていたものも、いざ手に入ると幻滅してしまう」
・タイトル→「水月」は水に映った月で、取ることのできないもののたとえ。また、ここでは「取ってしまうと溺れてしまうもの」としての意味も持たせています。
・美月は吸血鬼→血筋が薄れているので本人は多少なら平気だが、本来は太陽の光に当たることができない→太陽に憧れても、手が届かない。
・千陽のセリフ「嘘つきは嫌いではないけれど、月に嘘はつけないわ。もうお供え物を貰える歳でもないから、嘘をつく理由もないし」→嘘「つき」、嘘つきは泥棒の始まり、お月見泥棒、という三つの要素がかかっている。
・ガミジン→元はソロモン七十二柱の悪魔。ここでは名前と性質だけを借り、「望み、追い求めたものを得た者」として描写→人間の肉体の弱さに落胆、希望を失う。
・千陽が初対面の美月に「死んでもいいわ」と言った理由→ご想像にお任せします
これでもなお伝えそびれたことがもしかしたらあるかもしれませんが、ひとまずそんなことを意識したり考えたりして本作を書いていました。
カクヨムに作品を投稿するのは初めてで、色々と不慣れな点があるかと思いますが、今後も折を見て書いていこうと思いますので温かく見守っていただければ幸いです。それでは、重ねて「水月」を読んでいただき、誠にありがとうございました!
水月 ゆうとと @youtoto238
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