05話. 悪夢と怒り
「ズバッ!ズバッ!ズバッ!」
俺はソフィアが作ってくれた
先程の魔法でソフィアは敵の数を半分ぐらいまで減らしてくれた。俺たちは順調に残りの数を減らしていった。
「ソフィア、右側をお願い。俺は左側をやるから」
「分かった。それにしても、カズマくん強いね!?」
「ま、まあね」
俺はソフィアに褒められて、少し嬉しかった。
しかし敵の数が残り100体ほどになった瞬間、敵の行動が急に止まった。すると、俺の前方からー本の角を持つー人の少年の魔人が出てきた。そして、俺に話しかけてきた。
「そこの君、意外とやるね。僕とやりあわない?」
「は?なんで?そもそも、そんな体じゃ俺には勝てないぞ(笑)。なあ、ソフィア?」
俺はソフィアの方を振り向いてソフィアに問いてみたが、ソフィアは俺の前にいる少年に怯えていた。俺は様子がおかしいと思い、他の周りの人にも聞いてみた。でも、誰からも返事は無かった。その代わり別の言葉が聞こえてきた。
「ヴァ、ヴァルディフォード???」
誰だ?そいつは?俺はー度首を掲げた。すると、ソフィアが俺に簡単に教えてくれた。
「そ、そいつはヴァルディフォード。四天魔のー人。魔王ヴァイスの手下だ」
「そんな訳ないでしょ??こんなチビが??」
「いや、事実よ。アイツは、小さいけどかなり強い。私でも勝てるか分からない」
ソフィアは、かなり必死だった。さっき、ソフィアがコイツに怯えていたことも考えると、コイツはマジで強いかもしれない。
「了解。ソフィア。とりあえず、倒せば良いんだよね!?」
「いや、ダメ!カズマくん、逃げて!」
俺はソフィアの忠告を無視して、俺の前にいるヴォルディフォードに向かって走り出した。俺はたとえコイツに勝てなくても、走り続けた。コ、コイツのせいでこの村は、こんなに良い村が、ソフィアの大好きな村が、こんな状況になってしまったんだ。許せない!俺は茎を強く握りしめて、ヴァルディフォードの首を狙って思いっきり刀を振った。
「その首もらったぁぁぁぁぁ!!」
しかし、ヴァルディフォードは俺の剣筋を人差し指ー本で止めた。
「クゥ!」
俺はヴァルディフォードの腕を一度蹴り、
「片手剣
しかし、ヴァルディフォードは魔法で俺の斬撃を軽々と消した。
「クゥ。これもダメか。なら、これはどうだ?」
「片手剣
またもや、ヴォルディフォードは俺の斬撃を跡形も無く消した。
「では、今度は僕の番だね!?」
「
こ、これは土属性最強の魔法ではないか。俺は耐えれるのか?
空から巨大な隕石が俺に向かって落ちてきた。そして、その隕石は地面に降下し、その勢いで俺は中に吹き飛ばされた。俺は空中で隕石の欠片を斬り続けていたから、受け身を取るのに必死だった。そこで、ヴァルディフォードは空中にジャンプし、まるでサッカーでゴールを決めるように俺の腹を右脚で蹴っ飛ばした。な、なんという力。そして、俺は背後の家の壁に直撃した。そして、ヴォルディフォードは俺にとどめを刺すために
「大したこと無かったね。想定外の弱さで逆に驚いたよ!これで終わりだ!」」
そうヴァルディフォードは
「グサッ」
「ソ、ソフィア??なんで、ここに??」
「だ、大丈夫??カズマくん??」
目の前にいたのはソフィアだった。ソフィアの心臓の辺りから血がポタポタと垂れ流れていた。ヴァルディフォードは
「そうだ、治癒魔法。今治してやるからな」
「クッソ、俺は魔法が使えないんだったぁぁぁ!!」
この時の俺の感情は自分に対しての怒りで一杯だった。だが、自分を責めてる場合でも無かった。周りの人に頼まないと。そこで俺は自分の周りを見回した。他の人たちはこの光景を目の前にして、あまりのショックで呆然と立っていた。
「だ、誰か治癒魔法使える人??」
「い、良いよ。カズマくん」
「ソフィア、喋るな。死んでしまうぞ」
「もう、良いよ。カズマくん。治癒魔法は良いよ。他の人に余計な魔力を使わせたくないの。どうせ、治癒魔法でも助からない。私はここで死ぬと思うから、私のお母さんのことお願いできる!?短い間だったけど、楽しかったよ。ありがとう」
俺は悔しかったけど、ソフィアのお願いを受けることにした。
「分かった。俺も楽しかったよ。ありがとう」
ソフィアは涙を流して俺に最期の言葉を言った。そして俺の言葉に安心し、笑顔を見せながらソフィアはそっと息を引き取った。俺はソフィアの右手をそっと地面に置いた。そして、ソフィアの横にあった新たな剣に気付いた。
こ、これは、
また、俺はさっきまで怪我していたところが治っていたことにも気付いた。これは?どうして治ってるんだ?もしかしたら、さっきソフィアが治してくれたのか?全く、無茶をしやがって。でも、
「ありがとう。ソフィア。君の思いは無駄にはしない。絶対勝ってみせる!」
俺はソフィアへの感謝の気持ちと自分の決意をソフィアに伝えて、
悲しむのはあとだ。俺は、ソフィアが残してくれた思いに応えないといけない。だから、ここで負けるわけにはいかないんだ。
そして、俺はヴァルディフォードに怒りを示した。
「お前だけは絶対に許さないぞ!ヴァルディフォード!俺はお前をここで倒す!」
「ハハ。君には無理だ。僕より弱い」
「そんなの知らねーよ。お前が少年だからって、手加減はしないからな!」
そして、俺は
「では、行くぞ!」
俺は
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