04話. ローランド村への襲撃
これはどう言うことだ?何が起きてる?一体どうして?そうだ、ソフィアは?
俺は、急いで家の中に戻りソフィを探した。しかし、家の中にはソフィアの姿は無かった。ソフィアのお母さんの姿も。俺はそれを知った時、その場で数秒間呆然と立っていた。
俺は意識を取り戻すと、家から飛び出てソフィアを探し始めた。
「ソフィア!ソフィア!どこだ!?」
俺は大声でソフィアの名前を何度も呼んだ。真ん中の道を走っていると、俺の右側では家が燃えていて、左側からは幼い子供の泣き声が聞こえる。俺は黙ってそれを見過ごす訳にはいかなかったので、足を一旦止め、幼い子のところまで戻った。
「君、大丈夫?お母さんや、お父さんは?」
「分からない」
その子はただ一言だけ言って、また泣き始めた。俺は少し困り果ててしまった。すると、遠くの方から避難についての声が聞こえた。
「皆さん、直ちにローランド教会まで避難して下さい!闘える方は、村の中心地に集まって下さい!」
俺はこれを聞いて、この子をとりあえず避難させようと思った。俺はこの子を両手で持ち上げ、ローランド教会まで走り出した。昨日ソフィアにこの村を案内して貰ったから、俺はローランド教会が何処にあるか直ぐ分かった。
ローランド教会に着くと、入り口にカイメルさんがいた。カイメルさんはみんなに色々と避難指示を出していた。俺はとりあえずカイメルさんに一礼し、中に入っていった。俺は、中で一人の女性に尋ねた。
「この子、迷子みたいなのです。お任せできますか?」
「畏まりました」
「ありがとうございます。では、よろしくお願いします」
その女性は優しく対応してくれた。俺は彼女にこの子を預けると、外にいたカイメルさんに尋ねてみた。
「すみません。ソフィアがどこにいるか分かりますか?」
「ソフィアなら、戦闘してるよ。だから、村の中心地にいけば会えるよ。でも...」
「ありがとうございます、カイメルさん!」
俺はソフィアのことで頭がいっぱいだったので、カイメルさんの話を最後まで聞かず、村の中心地の方まで駆け出してしまった。
最後に、何かカイメルさんが言ってたような...
村の中心地に近づくに連れて、魔法のような現象と沢山の人影が見えてきた。
あれは、確か、
俺は走りながら、この村の魔法師に関心していた。
クッソ、俺も魔法が使えれば。走らなくても、飛行魔法で一っ飛びなのに。なんで、この世界だと魔法が使えないんだ!?
俺は自分が魔法を使えないことに対して、惨めに思っていた。
村の中心地に着くと、ソフィアが魔物と戦闘していた。他の魔法師たちも戦っていた。そして、魔物の数は大体3000体程いた。
「ソフィア!」
俺は少し息が切れていたが、ソフィアに向かってソフィアの名前が聞こえるように大声で叫んだ。
ソフィアは俺に気づいたらしく、ソフィアの前方にいた魔物を一回倒してから俺の方を向いた。
「カズマくん?なんで、ここにいるの?逃げて!」
ソフィアは魔物と戦いながら、俺と会話を交わしていた。流石だ。
「なんで?俺も戦う!」
「いや、ダメ。カズマくんを危険な目に遭わせたくない」
「いや、平気。俺は、ソフィアの力になりたいんだ!」
「分かった。カズマ君は魔法は使えるの?」
俺の熱意が篭った言葉がソフィアに届いたのか、ソフィアはオッケーしてくれた。しかし、俺は聞かれたくない部分をソフィアに聞かれてしまった。しかし、ここでウソを付いても仕方ないと思ったので、率直に答えた。
「ごめん。俺は魔法は使えない。だけど、剣で戦う!」
「剣?カズマくん、剣使えるの?」
「うん。大丈夫。俺を信じて」
俺は幼い頃、剣道をやっていたことがある。剣道では全国で優勝したこともある。
しかし、今一番重要な問題があった。今俺は剣を持って無いのだ。魔法が使えれば自分で作ることができるのだけど、あいにく俺は魔法を使えない。だから、俺はソフィアに頼んでみることにした。
「ソフィア、今俺剣を持って無いんだ。だから、悪いけど魔法で剣作ってくれるか??」
「分かった。少し待って。ここの雑魚を一気に片付けるから」
「みんな、少し下がってて。カズマくんくんも」
「分かりました、ソフィア様」
他の人たちの声が一斉に聞こえた。それに俺も続いた。
「了解」
ソフィアは俺やみんなが一旦下がったことを確認して、攻撃魔法を打つ体勢に入った。
「
次の瞬間、ソフィアの周りにいた魔物が一気にやられた。その数は大体1500体。
俺は今ソフィアが放った攻撃魔法に驚いていた。あ、あれは、水属性最強の魔法で広範囲魔法の
ソフィアは雑魚共を倒したあと、俺の目の前に一旦降りてきた。そして、俺に一本の剣を作ってくれた。
「
俺は有り難くソフィアから剣を頂くと、ソフィアにお礼を言った。
「ありがとう。ソフィア」
「じゃあ、行こうか、カズマくん」
「オッケー」
俺は
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます