第4話 会議

 戦う派代表 ユウト

 戦いたくない派代表 ユウイチ


 今、召喚された時に話をした。

 ソラーノ・カリグラと。

 その他、十人位の前にいる。


 長テーブルに、腰掛けて。

 今後の話をする為。

 代表として、何故か俺が選ばれた。

 勇者や聖女もいるのに、何故なのだろうか?


 取り敢えず、信用出来ない人達との交渉が始まった。



 「今回、話し合いを進める為。私、バーリス・ノトスが進行役を務めさせて頂きます」


 色白イケメンは、そんな事を言いながら話を進める。


 「まず、今回召喚され。ここにいる人数は、79人。残念ながら、逃げ出した人数は。10人以上に登ります。保護する目的で、捜索させておりますが。今の所0人。今は、ここにいる79人の人達の。生活を安定させる事を、優先させたいと考えています」


 結構逃げれたんだな!

 79人と10人弱だと、90とか91人が召喚された?

 定番だと、丁度になるから。

 100人召喚され、残り9人位は。

 先程の、争いで死んだか。

 隠されたか。

 その可能性は、頭の隅に入れておこう。


 「そして、嬉しい事に。勇者や、賢者。聖女様に、聖騎士等々、優秀な方達が。複数人召喚されておりました。過去の記録を見ても、ここまで多いのは、初めての事。今回の魔王は、それ程脅威なのかも知れませんが。今後、皆様の成長に期待したいと考えています」


 ずっと、ここまでバーリスさんが話しているが。

 他のメンツは、ニヤニヤしている者ばかりだ。

 不安要素が多いが、このバーリスさんは。

 頭も切れるが、周りとは少し毛色が違う気がする。



 ちなみに


 勇者    8人

 賢者   12人

 聖女   14人

 聖騎士  13人

 暗黒騎士 12人

 剣聖    5人

 魔法使い  5人

 剣士    2人

 商人    2人

 精霊師   1人

 魔物使い  1人

 薬剤師    1人

 鍛冶師   1人

 空間    1人

 解除    1人


 これで、79人。

 俺と似たように、職業ではない空間?

 て、人がいるらしい。


 どんな、能力なのだろう?


 気になるが、話を続ける。


 「こちらとしては、魔王討伐の為。出来るだけ早く、出立し。倒して欲しいのですが。他の国にも、派遣しなければなりません」


 多分7国あるなら、7分割?

 79人いるから、だいたい1つの国に11人位かな?



 「この世界では、7つの国にわかれており。この国が、召喚した事もあり。ここには、30人残る予定です。なので、49人には他国に移動して頂きます」


 ほう、そうきますか。


 「それは、どのようにして選ぶのでしょうか?」


 ユウトが、ここで質問する。


 「まず30人を、この国で選び。残った人達を、均等に分かれて移動して抱く予定です」


 「そこは、各国代表者に来て頂き。召喚された人達に、アピールをして貰い。我々が、選ぶ事にして貰いたい」


 「何だと!調子に乗るな!」


 ユウトが、言うと。

 あるハゲ頭が、立ち上がり。

 怒鳴りつける!


 やはり、俺達を。

 道具か、何かに思っているのだろう。


 「調子に、乗ってなどおりません。しかし、今の要望はとうして頂かなければ。逃げ出す者が、後を立たないと思いますが?」


 何やら、バーリスがソラーノに耳打ちしている。


 「良かろう。そのように取り計らいたいが。何分、遠い国から来て貰うのだ。時間を必要とするだろう。その間、どうするのだ?」


 「まず、部屋は男女別!個別では無く、複数人の部屋。それも、離れた場所ではなく。近くにして頂く。これは、最低条件と考えて欲しい」


 「突然、他の世界に連れて来られ。大変だと言うのは、わかりますが。あまり、我儘を言われては困ります。部屋は、個別に用意してあります。そのように、言われましても。すぐに、用意できません」


 「では、どの位の時間があれば。用意できますか?」


 「そうですね。2日もあれば」


 「思った以上に、時間がかかるのですね?ならば、それまで最初に召喚された場所で寝泊まり致す事にしましょう」


 これには、ここまで黙っていた連中も。

 立ち上がり、何か言いたそうにする。


 それを、バーリスは手で遮り。


 「それは、流石に。皆様の意見を、聞いてからにした方が宜しいのでは?」


 「大丈夫です。ご用意出来ないのであれば、致し方ありませんし。何人かには、すでに説明してありますので」


 え?俺聞いてないよ?

 ハブられてる?

 それとも、策略?


 まさかのユウトに、捨てられる感じなの?


 また、バーリスは小声で。

 ソラーノに、話し掛けている。 


 「お主の言い分は、分かるが。こちらの事も、考えて欲しい。召喚する為に、我々の国は多大な犠牲を払った。多少は…」


 「我々は、この国!この世界となんの関係も無い!平和な世界から拉致された!それについて、どう思われているのですか?」


 おいおい!

 責めるじゃないの!

 大丈夫なの?

 心配なんだけど!


 俺の心配など、?知らずに。

 ユウトは、続ける。


 「争いの無い世界で、平和に暮らしていた我々を。争いに巻き込み、その責任は取って頂けるのですよね!」


 「それについては、申し訳なく思っております」


 バーリスも、冷や汗をかいているが。

 周りは、歯を食いしばり俺達を睨んでいる。

 俺を、そんな目で見ないで!


 「ならば、私共のお願いを叶えてもらえますね。それと、戦いに不参加の者にも。ちゃんと責任を、果たして貰います」


 「ユウト殿の考える、責任とは?」


 「まず、その人達が何を望んでいるかわかりませんが。生活の補助は、必須でしょう。それに、この世界について何も知らないので。戦闘を望む者にも、講師をお願いしたい。それも、こちらで面接させて貰います。後を、本があるなら閲覧許可もですね」


 「随分と、要求していますが。貴方方の、今の状況は理解しているのでしょうか?」


 ここに来て、1人だけいた女性が発言する。


 「貴方は?」


 「失礼。私は、アンバー・サンライ。S級冒険者をしている」


 冒険者?

 S級?

 漫画やアニメ。

 俺の想像している、通りの世界なのかな?


 「お答え、ありがとう御座います。私は、賢者を授かり。色々な知識が、頭の中に入って来ています。冒険者について、我々は知る筈もありませんが。何故か、知っています」


 冒険者は、

 S級

 A級

 B級

 C級

 D級

 ランク外


 そのように、ユウトが話すと。

 皆が、驚く。

 賢者って、便利すぎない?

 羨ましい!


 「なので、皆様と。話せば話すほど。この世界の知識が、私の頭に入って来ますので。ある程度、現状を理解できていると言えます」



 これには、皆が黙ってしまった。


 話が、進む程。

 相手は、不利になると。

 理解したのだろう。



 さて、どうなる事やら。

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