LIVING BY NECK HUNTING sidestory THE DECISIVE BATTLE IS RUEHOJIA
SEN
THE DECISIVE BATTLE IS RUEHOJIA
LIVING BY NECK HUNTING side story 【THE DECISIVE BATTLE IS RUEHOJIA】
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カイユ(23歳・男)
ストーム騎士団副団長【大盾のカイユ】アネミナの死亡、デスタの消沈、リヴィア軍のルエホジアへの進軍。一人足掻き戦う。
ロウガ(20歳・男)
ストーム騎士団斬り込み隊隊長【頑槍のロウガ】その頑なな精神力は決して折れない。一度決めたら貫き通す男。名槍【アハルイベルト】と呼ばれる槍を持つ。
フラス(22歳・男)
リヴィア帝国七騎士団が一人【無情のフラス】全てにおいて勝つためならなんでもやる。今回のルエホジア奪還を命じられ総指揮を取る。愛刀仕込み刀セーハインクライを愛している。
トウセ(20歳・女)
リヴィア帝国七騎士団が一人【砕怒のトウセ】モルゲンシュテルンといわれる星球武器を二本使う使い手。普段は飄々としているが戦いとなると一転し常に怒っている様にとらわれる。
役表
カイユ:
ロウガ:
フラス:
トウセ / N:
本編↓
N
これは、悲しみを全て受け止め、戦う。一人の男のお話。…男はやりようのない怒りと悲しみに嘆いていた……相方のデスタも消沈し、デスタの妻となるアネミナをも死亡させてしまった事に。全て護ると誓ったはずだった…何もできずにいたことを後悔していた。そんな怒りと後悔を抱え、追手数百からデスタを、その娘二人を護るため、一人戦おうとしていた。
カイユ
「このままオアスまで全力で走れ。ロウガと斬り込み隊はこちらに向かっている…合流してオアスに入れ。ここは俺が食い止める…しっかり守れよ……その二人はアネミナの最後の希望だ」
N
そうデスタに言い放つとカイユは馬車から飛び降りた。デスタが何か叫んでいたがそれはもぅカイユには届いていなかった。
カイユ
「さぁ……武装はないが……やってやろうじゃねぇか…この身つきるまで食い止めてみせるっ!」
N
何百の追手がカイユの眼前に迫ってきていた
◆SE大群
カイユ
「先手だ…ぐっ!ぉぉおおるぁぁぁああああ!!!」
◆SE岩を持ち上げ投げ砕ける
N
敵軍は明らかに陣形が乱れた。カイユの得意とする戦い方だった。その砂煙に紛れ一人、また一人と頭だけを狙い腕を振り下ろしていた
カイユ
「ぅぅぅぅぅぉおおおおおっ!!」
◆SE弓矢
N
近づけない追手達は押し負けていた。弓矢隊が距離を取りカイユめがけて矢を放った
カイユ
「そんなもんで…そんなもんで俺が倒せると思うな!!!」
◆SE鉄に次々当たる
N
カイユは背を向け全て背中で受けた。だがその強固な肉体は一本も矢を通さなかった
カイユ
「飛んでくる方向が全てわかっていればそんなものいくら来ようがこの体には通らない。そんなものなのか…俺は今キレてんだ。早く全員かかってこい!!」
N
追手達はカイユを囲み少しづつ距離を取りじりじりと近づいていた
カイユ
「まとめてくるか…いい戦法だが、俺には逆効果だ」
N
追手達は一斉にカイユに襲いかかった
カイユ
「ふんんっ!!」
N
両足を地面にめり込ませるカイユ。そして最初に斬りかかってきた二人の足を掴み振り回した。
カイユ
「ぅぅぅううううおおおおおおおお゛!!!!」
◆SE振り回す→鈍い音
カイユ
「ふんっ、相手にならんな」
N
カイユが追手の足を離し自分の足を引き抜こうとした時だった。真上から一人斬りかかってきた
トウセ
「ぅぅぅううあああああああ゛っ!!!!」
カイユ
「何っ!?上っ!?しまっ───」
ロウガ
「貫けぇぇぇぇええええ!!!アハルイベルトぉぉぉぉ!!!」
◆SE剣交
トウセ
「くっ!!!?」
ロウガ
「ぉぉおらぁぁ!!」
◆SE剣跳
カイユ
「っ!?ロウガ!来てくれたのか!?」
ロウガ
「よっ、と……えぇ、師匠が一人追手と戦っているとデスタ隊長から聞き、駆けつけました。デスタ隊長は俺の後方部隊がオアスまで送ってくれています」
カイユ
「助かる…すまないロウガ……俺は、アイツを……アネミナを護れなかった」
ロウガ
「リヴィアのやり方は卑怯で下劣……お優しいアネミナ様は最後まで町の人の身を安じでおられた。許さざるべきはリヴィアです。カイユさんが落胆することではない……俺はそう思っていますよ。」
カイユ
「あぁ…ありがとうな。いつも俺が説教垂れるのにな。今はお前の言葉が身に染みるよ」
トウセ
「あっの、ちょっといいでしょうっか?」
カイユ・ロウガ
「……」
トウセ
「命の取りっ合いしてますよね?今ぁ。何話し込んでおっられるのでしょうか」
ロウガ
「はぁ……貴様なんざ俺たちの眼中に無いからだよ。失せろ」
トウセ
「失せろ?こっちらのセリフですが?折角の餌をみっすみす逃がすわけにはいっかないですねぇ」
カイユ
「……餌?」
トウセ
「えぇ、特上の餌です」
ロウガ
「てめぇ…誰の事言ってんだ?」
トウセ
「そっりゃぁアネミナ姫に決まってるじゃないですかぁ!やっだなぁもぅ!まっさかあんな大物がかかるとおっもわないじゃないですかぁ?あっははははは!!」
カイユ
「……」
ロウガ
「死んだぞお前」
トウセ
「死ぬのはどっちらでしょうねぇ?」
カイユ
「っぁあああ!!!」
◆SE走り蹴る
トウセ
「おぉっとー危なっいなー」
ロウガ
「ふんっ!!!」
◆SE槍と突くが鈍い音
トウセ
「おぉーあっぶね!なっるほどーさっすがだ………ねぇっ!!!」
◆SE鉄球振る
ロウガ
「ぐっ!?」
◆SE剣弾
ロウガ
「くっ…重い!」
◆SE振り回す
トウセ
「この鉄球を槍で受けるっとは…折れまっすよ?大丈夫?」
ロウガ
「そうそう簡単には折れない、この槍は」
カイユ
「ロウガ…ルエホジアまで引くぞ」
ロウガ
「なっ!?なぜですっ!?こいつをここで葬らないと姫はっ!デスタ隊長は!!」
トウセ
「はぁーっ!何時いかなる時も冷静さを持つ…か。いいねぇあんった…よく回りが見えてる。ただの筋肉達磨じゃないねぇ?」
◆SE遠くから敵の部隊
ロウガ
「くっ!…しかしあんな大部隊を追手にするとは……よほど姫様を取り返したいようだな!!」
カイユ
「違うぞ、ロウガ」
ロウガ
「…え?」
トウセ
「槍の。アンタ何もわかっちゃいないっねぇ~!?怒りに任せて状況も判断できないってのかい?残念な部下をお持ちなっようだぁ…心中お察しするよ?筋肉達磨くん」
ロウガ
「こいつっ…言わせておけば!!」
カイユ
「いいから引くぞ!ロウガ!!」
トウセ
「ねぐらへ帰るがいいさ!オアスの雑っ魚共っ!!そのねぐらっこそお前たちの墓場だ!!」
ロウガ
「くっ!!はぁっ!!!」
◆SE馬鳴き声→走り出す
ロウガ
「なんで…なんでだ!!師匠!!悔しくないのか!?俺は悔しい!!コケにされ、姫まで殺されてっ!!!なんで!!!」
カイユ
「ロウガ……あの大群は追手じゃない」
ロウガ
「え!?…追手じゃない?……まさか」
カイユ
「そのまさかだ。やつら……今からルエホジアを攻めるつもりだ」
ロウガ
「あの部隊だけで…ですか?……くそっ!嫌な予感がする!!急ぎます!!!はぁっ!!」
◆SE鞭→馬鳴き声→走る
●間5拍
フラス
「遅かったな」
トウセ
「あっれ…気配消して近づいたっのに…ちぇっ!ただいま戻りましたっよ~フラス」
フラス
「お前は飄々としていて読みにくいが…殺気を放ちすぎだ。すぐ気づく」
トウセ
「あっははーバレってましたか!」
フラス
「で、何か報告は?」
トウセ
「それっがさ…お前の作戦大当たりだったわ」
フラス
「ふんっ、当たり前だろう。今回の目的はルエホジアの奪還。手段は選ばん」
トウセ
「すっごい餌が喰いついってさ!!ねぇ!!聞きったい?!聞きったいよね!?」
フラス
「っ…やはりお前の声は五月蠅すぎるな」
トウセ
「そーんなこっといってー!?いーいのかなー?教えないっでもいーんだけどなー?
でも、いーんだけどっなー?」
フラス
「めんどくさいやつ…聞きたい。教えてくれトウセ。これでいいか?」
トウセ
「よっし!なっらばお教えしようじゃないかぁ!!あの難民作戦に…オアスのアネミナ姫が喰いついた…」
フラス
「なっ!?……フフッ」
トウセ
「あーっ…わっるい顔してんなぁ……」
フラス
「生まれつきだ。勿論捕虜にしているんだろうな?」
トウセ
「そっれがさー部下に好きにしていいっていったら無茶苦茶にしてっさー?死んだかどうかわっかんねーし汚ねぇから簡易の牢屋に入れといったんよ」
フラス
「適切な判断だ。で?」
トウセ
「そっしたらさー?一人で取り返しに来たヤッツがいてさ~?見事奪い返されちゃいまっした!すいまんせ!!」
フラス
「お前なぁ……まぁ良い。致命傷なのだろう?」
トウセ
「それはもぅ嬲る蹴るの祭りでしたっから♪怒ってたねーあの筋肉達磨と槍坊や!」
フラス
「筋肉達磨?槍坊や?」
トウセ
「うん~一応取り返そうっとしたんだよ~?私と百人ぐらいっで追ったんだけどさーつえーのなんっの!!」
フラス
「ふむ……噂に聞くヤツかもしれんな」
トウセ
「お?!知ってんの?」
フラス
「あぁ、一人は大男で武器を持っていなかっただろう?」
トウセ
「そうそぉう!!武器持ってないしふっつーの服だったのにさー?やっったら強いんよー!追手百人なんてあっという間だった!」
フラス
「大盾だ、間違いない。ルエホジアを奪還されたのもヤツの仕業だと言われているからな」
トウセ
「へぇ~すっごいチャンス逃したなー私」
フラス
「お前負けるぞ?まともにやると…」
トウセ
「まとっもにやると?まとっもに?やるわけないじゃん!こんな圧倒的な戦争をさ!!」
フラス
「まともでは、ないからな。この数と…ベヒンモスまで使うとは敵も思わないだろう」
トウセ
「ベヒンモス…大きいよねぇ…ルエホジアの城壁の半分に届きそうだっもんね!怪獣だ!」
フラス
「ルエホジアの奪還はリヴィア始まって以来の大失態だ。指揮を執っていた七騎士団総大将オミンは斬首。そして私が今は総大将だ…クククッ」
トウセ
「うっわー……わっっるい顔っ」
フラス
「生まれつきだ。おっと、そろそろ始めるぞ…お前の部隊がルエホジアに届くだろう」
トウセ
「もーぅついてんじゃないのかなぁー?反対側に回り込んでると思うよ」
フラス
「よしっ………全軍っ!!!!!突撃ぃぃぃぃぃぃぃいいい!!!!」
◆SE角笛→各所から角笛→大群進む
フラス
「恐怖せよ、オアス」
●間5拍
◆SE馬走る
ロウガ
「着きます!!!」
カイユ
「あぁ!二手に分かれて各隊長に知らせ準備をさせるんだ!!声を上げていけ!!!ロウガ!!!!」
ロウガ
「はいっ!!!……っ師匠!」
カイユ
「ぁ!?どうした!」
ロウガ
「死なないでください」
カイユ
「死ぬかよ。あの子たちを護って死ぬんだよ、俺は」
ロウガ
「はい!!!」
カイユ
「また後でな!お前も死ぬなよ!!ロウガ!!!」
N
カイユは馬から飛び降り声を大きく張り上げ各隊長に伝えた。ロウガも同様、角笛を鳴らしながら馬で場内を走り敵襲を伝えていった。ロウガはリヴィア軍が攻めてくる北東の城壁に弓隊を全て配置。投石器を城内部から打てるように準備をさせていた。
カイユ
「あとは敵の戦力の確認か…よしっ」
N
カイユは城最上部の塔に上りじっと北東を眺めていた。すると反対の南東側から角笛が鳴った
◆SE遠くから角笛
カイユ
「反対っ!?敵は真反対から来ているのか……いや、待て。これは囮…リヴィアが考えそうなことだ……ん!?あれは…なんだ……」
◆SE大きな足音
N
カイユは北東の方角に大きな岩か木が動いているように見えた。ドシンドシンと凄まじい足音がルエホジアまで響いてきていた
カイユ
「なんなんだあの生き物は……くっ!火だ!!大きな火を起こす!!おいっ!あるだけの松明と油を北東の城壁へ!早く!化け物が来る!!」
N
カイユは松明と油をありったけ集めさせていた。
カイユ
「俺があれを止めないと…ルエホジアは落ちる」
●間5拍
◆SE大きな足音
ロウガ
「くそっ!南東の部隊は囮か!やられた!!にしてもこの大きな音はなんなんだ!?」
N
ロウガは南東からの敵襲に対応していたが大きな音は北東から聞こえていた。
ロウガ
「この音に師匠が対応しないわけがない…間に合うか?……考える前に行動だロウガ。……全員城壁を伝い北東の敵を叩くぞぉぉ!!!」
◆SE大勢の掛け声と足音
ロウガ
「間に合ってくれ…師匠」
●間5拍
N
ベヒンモス…古来よりこの大陸の北東に生息する巨獣種。非常に大人しく動くのも稀。眼が無いので真っすぐにしか進まない。そんな巨獣をリヴィアは
◆SE大きな足音
トウセ
「ほんっとにでっかいなー!ベヒンモス!踏まれったらぺっちゃんこだねぇ」
フラス
「トウセ…あまり近づくなよ?本当に踏まれるぞ?…所詮ケモノ、止まれといっても通用しないからな」
トウセ
「はいはい!わーかってますよー……あ、そうだ。アイツ、止っめにくるかな?これ」
フラス
「大盾か?…来るだろうな。その時はお前がやれ」
トウセ
「えぇ~!?いいの?私遠慮っなくやっちゃうよぉ?」
フラス
「あぁ…かまわない」
トウセ
「やっりぃぃい!お?見えてきたよぉぉぉ?ルーエッホジアー♪」
フラス
「…必ず取り戻す、どんな手を使っても」
◆SE抜刀
N
フラスは抜刀し剣を掲げた
フラス
「突進せよっ!!突進後ベヒンモスを伝い登り、ルエホジアに攻め入れ!!」
トウセ
「いょーし!きったきたきたぁ~!あーいあーいさーっ!!!」
フラス
「トウセ、一応忠告しておく。死ぬなよ」
トウセ
「あ゛ぁっ!?こんのあ・た・し・が!しーぬかっよ!!!」
フラス
「フフッ…まぁいい。気をつけてな」
トウセ
「おっしゃぁぁああああ!いっちばんのりぃぃ───」
カイユ
「ぅぅぅぅぉぉぉぉおおおおおおおおお!!!」
トウセ
「なっ!?」
N
トウセはベヒンモスを駆け登り城壁に届く手前で気づいた。樽を数個抱えたカイユが城壁から飛び出しベヒンモスに向けて全ての樽を投げた
◆SE木が当たる→液体飛び出る
カイユ
「燃えろぉぉぉおおお!!!」
N
カイユは次に松明を投げいれようとしたその時だった
フラス
「はぁぁぁぁぁあっ!!!」
◆SE飛び掛かり剣風
N
フラスがカイユに斬りかかり松明の火を消した
カイユ
「ぐっ!?消されたっ!??どこから!」
フラス
「こっちだでかいの」
◆SE剣交
フラス
「なっ…拳で剣を受けるか。……お前もしや」
トウセ
「大盾っ!?」
フラス
「やはり」
カイユ
「っちぃっ!このデカいのの眼はどこだっ!!!!」
フラス
「こいつにもともと眼はないぞ。オアスの大盾」
カイユ
「なんだと」
◆SE大きな衝撃音
N
その時、巨獣が城壁に追突し大きく揺らいだ
トウセ
「とーぅちゃーく!僕がいっちばんのりだもんねー♪」
カイユ
「くっ…しまった」
トウセ
「フラスー!中から撹乱すっるねー!!やられたらやりかえしたほうがいいっしょー!?」
フラス
「好きにしろ。俺はこいつに用がある」
トウセ
「おっけー!!いっくぞー!!!全軍突入ー!!」
◆SE大勢の雄たけび
カイユ
「くっ!?させるかっ───」
◆SE剣交
フラス
「貴様にはここで私の相手をしてもらおう。これはチャンスだぞ?」
カイユ
「お前の相手をしている暇はない、失せろ」
フラス
「フフッ……アネミナ姫を殺害した当の本人でもか?」
カイユ
「っ!?」
フラス
「あぁ…自己紹介すれば気が変わるかな?…私は今回のルエホジアの奪還、及びオアス殲滅を仰せつかっている総大将【無情のフラス】だ。私の首を取ればこの進軍を止められると思うが?どうだ?ん?」
カイユ
「総大将、だ?はぁ…こんなクソガキに任せるなんてリヴィアもいよいよどうかしてるな?お前にアネミナが殺されたってのも怪しいもんだな!」
フラス
「なんだと……貴様と私そう変わらんではないか。変わるとすれば…育ち、品格?野蛮だな。」
カイユ
「どうでもいいことをべらべらと、俺はお前を倒してこの戦争を止める。さっき行ったやつもだ」
フラス
「お前こそよく喋るな…そんなことしてると……」
◆SE大きな衝撃音
カイユ
「くっ!?あのケモノか!?」
フラス
「眼が無いゆえに前にしか進まない馬鹿な獣だ。普段は大人しいが捕らえてから飯を数日抜いてある。イラついてきているだろうな」
カイユ
「くっそ!まずはあの獣からか…………おい、すかし野郎」
フラス
「あ?貴様なん───」
カイユ
「ぉぉぉおおおおおおおっ!!!!」
◆SE岩を砕く→地鳴り
フラス
「ぐっ!?なんだと」
N
カイユは地面に両拳を叩きつけ地面を崩落させた
フラス
「これに紛れて仕掛けてくるか…ふんっ……小細工を……」
◆SE納刀
フラス
「仕掛けて来たところを我がセーハインクライで斬ってみせよう」
◆SE剣構える
フラス
「……来い」
N
土煙が晴れるとカイユはどこにもいなかった
フラス
「………くっそ…逃げやがった」
●間5拍
トウセ
「あっはっはっはー!!逆らうやつはみんな殺せぇ!!逆らわなくても殺せぇぇ!!子供であろうが容赦はするなぁ!!ルエホジアはもともとリヴィアの城だぁ!!返してもらうぜぇ!!?」
ロウガ
「また会ったな、小娘」
トウセ
「っ!?ぐぅっ!!?」
◆SE剣交
トウセ
「どこからでやがった…槍の」
ロウガ
「貴様だけは許さん、俺がその心臓を貫く。俺はストーム騎士団斬り込み隊長ロウガ。名を名乗れ」
トウセ
「お前に名乗る名前なんってないんっ…だよぉっ!!!」
◆SE鉄板当たる剣交
ロウガ
「そんな大きく見え見えの武器、見極めれないと思ったか」
トウセ
「本気出してないっからねぇぇえ!こっれ!二本持ってるからっね!!」
ロウガ
「何本になろうが同じだ」
トウセ
「その面歪ませてやるクッソガキ…ぉおらおるぁぁっ!!!」
◆SE鉄球振り回す→剣交(しばらくなり続けます
トウセ
「おらおらおるぁぁああ!防戦一方じゃないかぃ?!えへぇっ!?」
ロウガ
「フンッ、掠りもしていないが?」
トウセ
「あ!?今っから掠らせってやるんだよ゛ぉぉぉおお゛!!!」
◆SE速度あげて鉄球振り回す→剣交(鳴続
ロウガ
「くっ…へっ!こいつ軌道がさっきから単純で───」
トウセ(被せて
「残っ念っ!!!!!」
ロウガ
「なっ!!?」
◆SE衝撃音
ロウガ
「っぐぉはぁっ!!!」
トウセ
「いぇっはぁぁああ♪背中にクリィィンヒィィット!僕の鉄球は自由自在、軌道を同じように見せていたんっだよ~ぅ!?弾いたところで意味なんってないんだょう?また戻せばいいだけのこっと!!」
ロウガ
「ぐっ……はぁ、っはぁ…まともに…背中に……くぅ…息を整えろ、落ち着け…ロウガ…ふー…ふー」
トウセ
「あんっまり簡単に人をみくびらない方がいいっょーう?見た目や武器に騙されてっちゃぁまだまだ青二才だわっ!あ、容赦なんてぜってぇしねぇから死ねや」
◆SE鉄球振り回す
ロウガ
「くっ……ふぅ……精神統一だ。よく考えろ、ロウガ。こんなところで負けられない。時間を食うわけにいかない。」
トウセ
「ぶっつぶつと祈りの言葉でも祈ってんのかぁい?今からミンチになるまで攻撃やめねぇからっな?なんっとか言えやぁ!?」
ロウガ
「来るっ!」
◆SE速度あげて鉄球振り回す→剣交(鳴続
トウセ
「おっらおらおらおらぁぁぁああああ!!さっきより動きが鈍いっぞぉぉぉお?へばったかぁ!?」
ロウガ
「ぐぐっ!?……聞く、そして感じて空を動く鉄球の音を聞け……地から反響する音を、部屋から返る音を聞き、討つ」
トウセ
「ぉぉぉおおおお!!!しねしねしねしねしねぇぇぇええええ!!」
ロウガ
「…左…右斜め後ろ…次は後ろやや右……その次、上か…」
◆SE空を切る鉄球(鳴続
トウセ
「ぶつぶつぶつとぉぉお!?なんだ…なんっだこいつ……なぜ全部軌道がわかんだよっ!!?なんだてっめぇ!!?」
◆SE大きな鉄がぶつかる
ロウガ
「今っ!!!!!一閃っ!!!!!貫けぇぇぇええアハルイベルトぉぉおお!!!!!」
◆SE刺す音→血が噴き出す
トウセ
「ぎぃぃいいああぁぁぁあああああああ!!手首っ!?私の手首ぃぃ!!!
!!!血がっ血がぁぁああ!!!」
ロウガ
「ふんっ」
◆SE投げる
ロウガ
「戦いは狂えば目的そのものしか見れなくなる、だが冷静でいれなくなった方が必ず負ける。お前はその典型的だよ」
トウセ
「くっぅううう!くっそくっそくっそくっそっぉおおお!!!………ハッ、お前…槍は!?」
ロウガ
「貴様の負けだ」
N
ロウガは指で上を指さしていた
◆SE落ちてくる
トウセ
「っ!?うぇぇぇぇええ!?」
◆SE深く刺さる
トウセ
「んごごごごぉぉぉぉお゛お゛っ!!!!」
ロウガ
「姫に詫びながら死ね」
N
真っすぐ落ちてきた槍はトウセの口から体を貫通し地面に刺さった
ロウガ
「ふー……時間を食いすぎた!師匠の元に行かねば」
●間5拍
カイユ
「やれ!!いいからやれぇ!!…やれっていってんだろ!!!」
ロウガ
「はぁ、はぁ…師匠っ!!え…な、なにやってるんですか……投石器の中に入って…」
カイユ
「ロウガ!?生きてたか!!そうだ!そいつが持ってるロープを斬れ!無茶だ無謀だと何かにつけて斬らねぇんだこいつら!!」
ロウガ
「や、普通止めますって!!何考えてんですか!?……あ、まさか」
カイユ
「そのまさかよ…岩ごと飛んであのデカいのに岩をぶつける、そしてこいつで油に火をつける!!時間がねぇ!!!ロウガ!俺を信じろ!!」
ロウガ
「無茶苦茶だ……でも………デスタ隊長も、そうすると思いますっ!!!!!」
カイユ
「へへっ…だろ?やれぇ!!ロウガぁぁ!!!」
ロウガ
「はいぃ!!!いきます!!!3!2!1!いっけぇぇえええええ!!!!」
◆SEロープを斬る→大きな岩が飛ぶ
カイユ
「ぐぐぐっぅぅうぅぅぅおおおおおおおおおおおお!!!」
N
カイユは右手で岩に捕まりつつ、左手には松明を持っていた。岩をあの巨獣の頭に当てた後、巨獣の頭付近にカイユが撒いた油に火を付ける作戦である。並の人間では投石器で飛ばされれば勿論ただではすまない。これはカイユだからこそできる作戦なのだとロウガは信じ斬った
ロウガ
「いっけぇぇぇええええええ!!!!!」
◆SE角笛2回
ロウガ
「っ!?増援だと……くっそどこからだ!!迎え撃つ!!!斬り込み隊ぃ!!俺に続けぇえええ!!!」
◆SE角笛と掛け声→大勢の足音
カイユ
「ぐっ!なんて風圧だっ!へっ…飛んじまってから後悔したぜ」
N
岩にしがみつきながらもカイユはようやく巨獣の姿をとらえた
カイユ
「よしっ!この進入角度…完璧にぶちかませる!!!オアスの大盾をぉぉぉおお!!!」
N
岩を蹴り更に空へ飛ぶカイユ、そして岩が巨獣の額に見事激突した
◆SE大きな衝突音→咆哮
カイユ
「直撃っ!!よろめいたぁぁああ!!!次は俺だ…俺自身が玉となりあのツラぶん殴ってやる!ぅぅぅぅぉおおおおお゛!!!」
N
飛び上がったカイユは重力により真っすぐ垂直に落ちていった。
カイユ
「俺は石よりも鉄よりも硬い…ぅぅぅぅぉおおおおお!!!」
◆SE筋肉が軋む
カイユ
「ぶっっ倒れろぉぉぉぉぉっぉおおおおおおおおお゛!!!」
◆SE大きな衝突音→咆哮
N
今度は巨獣の真上からカイユ自身の体当たりで衝突した
◆SE火が着き→咆哮→大きな足音
カイユ
「くっ…さすがに…すげぇクラクラする……いいかげん…倒れ…やがれ…デカブツが…」
◆SE殴る
N
カイユはふらふらしていたが精一杯の拳を巨獣に浴びせた
◆SE大きな足音→咆哮→倒れる
N
カイユはたった一人で巨獣ベヒンモスを沈めた…が
ロウガ
「倒れたっ?!!師匠……さすがです……くっ!あとはこの援軍を……くっそ!!なんて数だ、城もほとんど占拠されている…オアスの兵は、兵はどこへいった!!!?」
◆SE角笛二回
ロウガ
「また…援軍だと……この戦……負ける。ストーム騎士団!盾の陣で南に後退しつつ俺たちを待て!!……くっ!!師匠!!!」
◆SE馬の嘶きから走る
N
ロウガはこの戦いに敗北を見た。それもそのはず、どこを見渡してもオアスの兵がいなかった。実質城門で耐えていたのはストーム騎士団のみ。オアスの兵はほとんど城を放棄し、撤退していたのである。
●間5拍
カイユ
「ぐっ……はぁ、はぁ…まだ、ふらふらしやがる……けど、やったぞ!このデカブツをぶっ倒してやった……」
フラス
「(拍手しながら)いやはやよくやる…人間技ではない」
カイユ
「またお前か…用は無いと…言ってるだろうが」
フラス
「私にはあると言っているでしょうが…ちなみにあなたがこのケモノに集中している間に、ルエホジアは落ちましたよ?」
カイユ
「な、なんだと?…そんなバカな話があるか……巨獣から侵入されたのも僅か…そんなすぐに落ちるわけが──」
フラス
「今回の作戦は完璧でした、全方角からの増援…そして、地下からの侵入。」
カイユ
「地下…だと……」
フラス
「えぇ…まぁ長年使用していましたから?そちらよりいろいろと詳しいですよ、それはね」
カイユ
「落ちたか…ルエホジア……しかし兵たちは…なぜ」
フラス
「クククッ…私が事細かく…大きな声で伝えましたからねぇ…アネミナ姫は死んだと!!!クッハッハッハ!!!」
カイユ
「ぐっ……」
フラス
「…それはもぅ混乱しておりましたよ?更に追い打ちで地下からの侵入とオアス兵に紛れた我が暗殺部隊の撹乱。さらに全方位からの進撃。そして巨獣の襲来……そりゃぁ…逃げ出したくもなります。私ならここまでされると逃げますね、勝ち目がない。これが俺の…リヴィア大帝国のやり方だ」
カイユ
「汚い…どこまでも汚い戦い方だ…」
フラス
「戦いというのは勝利してこそ意味があるというもの。勝つためには手段なぞ選ばん…負ければ何も言い訳などできん。違うか?」
カイユ
「そして今、お前は俺を始末しにきたってわけか?」
フラス
「ご明察。貴様はここで殺しておかねばならぬ…そんな気がしている」
カイユ
「推察や感情のみで動くこともあるんだな…お前にも」
フラス
「フンッ…そろそろお喋りはいいだろう」
◆SE構える
カイユ
「……」
◆SE馬が駆けてくる
ロウガ
「師匠っ!!!」
N
ロウガが手を伸ばしカイユの腕を掴み馬に引き上げた
カイユ
「ロウガ…すまない、助かった」
ロウガ
「いえ!」
フラス
「逃げ延びて後悔し続けるがいい!私の名を刻め!!リヴィア帝国七騎士団が一人!フラスだ!!」
カイユ
「……」
◆SE馬走る(鳴続
ロウガ
「無事でよかったです…師匠」
カイユ
「あぁ…あんなところで死んでたまるか。騎士団のみんなは!どうなった!?」
ロウガ
「盾の陣でオアスの方角に逃げろと伝えています。なんとか持ちこたえているとは思いますが……オアスの兵は…どこにも……最後に戦っていたのは、俺たちの騎士団のみでした」
カイユ
「仕方のないことだ…あれだけの卑怯で卑劣な策……怖くならないわけがない…皆、家族があるんだ。攻めれないよ」
ロウガ
「はい……合流してなんとか攻め返さないでしょうか……俺は…俺は悔しくて!」
カイユ
「…今はオアスまで引こう……俺も無茶をしすぎた」
ロウガ
「……はい……あ!見えてきました!!……くっ!!!」
カイユ
「盾の陣で守りつつ耐えてはいるが…追手の数…やばいな…三千はくだらん」
ロウガ
「くそっ!!皆っ…斬り込み隊…くっそぉぉおおおお!!!」
◆SE飛び降りる
カイユ
「ロウガっ!!!?お前!!!!」
ロウガ
「師匠!!!デスタ隊長と合流しこれに備えてください!!!リヴィアはこのままオアス王国まで攻め入ってくる!!!俺はここで戦うっ!!!」
カイユ
「ロウガアアアアアアァァァァァァァ!!!!くそっ!!!くそぉぉ!!フラスゥゥゥゥゥゥ!!!」
N
カイユは馬から飛び降りることもできないぐらい体が動かなかった
ロウガ
「ストーム騎士団んんっ!!!!!ここで反転し槍の陣っ!!!!!押し返すぞぉ!!!!!俺につづけぇぇぇぇえええ!!!!!」
◆SE大勢の声と足音
ロウガ
「我、護るは平和…未来なり……はぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!」
◆SE馬の走る音
N
この戦いにより、ルエホジアは一夜にして落ちた。
●間5拍
●SE大きな扉開く
カイユ
「……戻った…ぞ、デスタ」
完
LIVING BY NECK HUNTING sidestory THE DECISIVE BATTLE IS RUEHOJIA SEN @sensensenkou
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