140 外界西街(アウターウエスト・シティ)外伝 ~ホラーハウス その4~
疲労促進の罠に掛かるも、トラップピアノに座ってたのは健康優良児で且つ、バキバキの近接戦闘力担当のリンだった為、被害らしい被害はなかった。
トラップピアノは何故か
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- たったの1室しか入ってないのに、もう外へ? -
部屋のあちこちを見回したが…廊下に繋がるドアは1つしかなく、もう1つあるドアは外へ繋がる上1/3がガラスのドアしか無かった…
「BHだとこの窓ガラスから一斉に…」
「や、やめてよ…ホラー苦手なんだからっ!」
リンがニヨニヨとしつつお約束展開を口にしてると、ミーシャが頭を抱えながらマジで怖がっていた。
「あ…ごめん」
リンが素直に謝罪し、アンとザックが窓ガラスを見ている…
「いつの間に夜になったんだろうな?」
「さあ…演出じゃない?」
ゲームの中だから…しかもイベントクエスト中なのだから、その辺は幾らでも演出で決定できることはできるのだが…アンの突っ込みはKYだろうと思う…そして
ずずず・・・
何故か壁が迫って来た。それも、左右からだ。
「ちょっ!?…ここにきてトラップかっ!?」
「部屋の構造上、おかしくないっ!?」
ゲームだから何でもあり!…とはいえ、アンたちは慌てて廊下へ戻ろうとするが…
「ちょまっ!?…開かないんだけど!!」
「そこどいて!…クレイバレット×10!!」
ドドドドドドドドドド・・・・・
ドアに当たってバガンバガンと砕け散る土塊弾。だが、木でできているように見えるドアには傷すら付かなかった…
「ここもか…」
「この屋敷、非破壊属性でできてるんかっ!?」
アンが比較的跳ね返っても問題なさそうな攻撃魔法を使って破壊を試みるが予想通りの結果に。ザックは血涙を流しそうな表情で怒声を上げるが…
「…外に出る。急いで!」
と、リンに引き摺られつつ、ザックとミーシャが首根っこを掴まれる。
「わかった」
アンもその後を付いて行き…外へと繋がるドアは素直に開き、4人が外へ出て数秒後には
ずし・・・ん・・・
と、重々しい音を奏でて部屋の中に残っていた椅子やら調度品類を全て圧し潰してしまった。
- 闇夜の裏庭…ちょまっ!…眩しい!! -
「はぁ…やべえトラップだった…」
「どうやってあんなトラップがっ!」
「考えたらダメ。感じないと」
「…ちょっと静かに」
ザック、ミーシャ、リンが騒いでいたのでアンが黙れと突っ込む。
〈グルルルル…〉
「犬?」
とザックが訝しんでいると、
「暗闇…犬…洋館…いやぁっ!?」
ミーシャがBH1のゾンビ犬を連想して叫ぶ!(パニック寸前w)
チャッチャッチャッ
暗闇の中で犬型の動物が出す足音が聞こえてくる。そして…
「
ビカアアアアッッッ!!!
〈キャインッ!?〉
いきなりの目潰しに匹敵する明かりに犬が怯む。そして…
「あにすんのよ!…あたしのペスを虐めるな!!」
…と、例の少女が現れる。
「…おい。胸出てるぞ」
ザックが顔を赤くして突っ込む。少女は慌てていたせいか、上衣お一部が破けてお胸が片方
「きゃああああっ!?…このドスケベ!!!」
その辺に転がっていた小石をむんずと掴むと、少女はザックに向かって見事なオーバースローフォームで投げ付け…
ぱっかぁ~んっ!
と、クリティカルヒットをかますのだった…
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〈ザックは少女の恥辱の一撃を喰らった!〉
〈ザックは昏倒の状態異常に陥り、HPの半分を失った!〉
※NPC少女の特殊攻撃。異性にだけ本来のダメージ計算ではなく強制的に昏倒とHP半減の威力を与える
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