139 外界西街(アウターウエスト・シティ)外伝 ~ホラーハウス その3~

外界南街アウターサウス・シティの踏破率80%以上で出現する怪しい屋敷。それに気づいたアンたち一行は前情報調査無しにいきなり突入し、閉じ込められた…

そして、実は過去に突入して死に戻り100%な玄関ホールを攻略してしまう…前情報を一切調べてない儘に(尤も、玄関ホールで壁や玄関ドアを攻撃するなという情報しか売られていないがw)

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- 廊下に侵入する… -


ぎし…ぎし…


矢張り、暗闇のままでは廊下も軋み、老朽化したままで下手をすると床を踏み抜いてしまいそうだと感じるアンたち。


ライト浄化の明かり!…清浄化クリーン!!」


ずぱあっ…!!!


狭いせいか、あっという間にクリーンになった場所が奥へと突き進んで音は遠くで途切れる。壁も床も天井も新築同然に綺麗になり、長い間灯っていなかった壁の灯りが…今はさも当然というように灯っていた。


「…やっぱりアンデッドは居ないようだな」


「さっきの娘っこがボス?」


ザックとリンが考えつつ言葉を漏らすが…


「…どちらかってーと、侵入して住み着いた浮浪児って感じだったけど?」


ミーシャは辛らつな言葉を被せる。


「まぁ…パッと見にはそんな感じだったねぇ…」


アンもミーシャに同意のようで、いつの間に撮影したのかSSをパーティチャットログに貼り付ける。


「「…確かに、孤児とか浮浪児だな(ね)」」


貼り付けられたその姿を見ると、かなりみすぼらしい姿で…衣服も破れており、そこから伸びる四肢は成長してかなり長かった…いや、どちらかというと汚れた衣服は小さい頃から着ていた着た切り雀のようで、背丈が合わないといった感じにも見受けられる。


「お、女の子なのか…」


「ちょっと」


「何だよ…」


「ヤラシー目で見るなってんの!」


ばきっ!


「痛つっ!?…姉ちゃん酷いよ…」


「ふんっ!」


という、姉弟漫才はスルーするアンリン。


「ここ、渡り廊下かな?」


「多分。窓からゾンビ犬が突入してくるかも知れない」


「バイ●ハザー●かっ!?」


「洋館だけに有り得る」


…と、こちらはこちらでゲームネタで遊んでいたw


「「…」」


「急ぐか」


「うん…」


姉弟喧嘩を途中で止めて、慌てて先行する2人を追うのだった…(苦笑)



- いや、難しい仕掛けとか要らないんですが… -


「ここは…」


少し大きめの部屋が、廊下の先にあった。そして中には大きいピアノが1つ、部屋のど真ん中に設置されていた。


「月光でも引けっていうのかな?」


「それこそBH1」


だが、別に何を演奏しても変化は無かった(ちなみに演奏者はリンが買って出た)


「…この部屋は余り汚れてないのかな?」


ミーシャの声に、


「…はっ!?」


と、アンが今更ながらに気付き、唐突に


ライト浄化の明かり!…清浄化クリーン!!」


と、この屋敷に入って最も多用している2つの魔法をぶっ放す!…すると、


〈ぎょええええええ・・・・・〉


と、ピアノが断末魔を上げて悶え、溶け崩れて灰となった。


「「「え…」」」


リンが断末魔を上げて崩れる前に急いで離れたが、いつもとは違い体のキレが足りないと気付き、ステータスを見ると…



【状態異常】疲労状態(中)



と表示が追加されていた。


「…どうやら、これ…トラップだったみたい」


疲労状態を付与…というよりは、ピアノを弾いた者の体力スタミナを減少加速する状態異常を付けるトラップのようだ(リンの体感でいえば生身現実の体で100mくらいを全力疾走したような疲労感があるそうだ)


「うわぁ…」


アンは運動は苦手なので特に嫌そうな顔をしている。


「「そんくらいなのか…」」


現実の体は健康優良児だし運動も然して苦手でもない姉弟はあっけらかんとしていた。故に、現実でもゲーム世界でも運動は余り得意としないアンだけが座らなくて良かったと…(苦笑)


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作者?…デブで運動不足なので50mも走ると疲労全開となると思う…特に今は腰が痛いので走るのも難しいかなぁ…ハァ。

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