135 イベントが終わったら… その29 ~PvP その後…その12~

転移ゲートの無料使用権が報酬に含まれていたので試用してみることに。駄菓子菓子、無料なのは使用料だけで魔力は自前で用意しなければならないのはお約束だった!(魔法使いなら兎も角、MP100は1次職業だと高レベルでないと提供が難しいと思われw)

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- 転移! -


「これか…」


「この台座の上の水晶球に触れてMPを注げばいいのかな?」


と思ったら、台座に説明書きがされていた。読めばその通りの文章が書かれていたので魔力が有り余っているアンが水晶球に触れようとしたのだが…


「届かなぁ~い!」


と、キレテナァ~イ!…なノリで喚くアンw


ここにきて、最低身長が悪い方向に働くのだったが…


「しょ、しょうがないわね…アンちゃん?はい!」


振り返ると、カモォ~ン!…と、両腕を広げるミーシャが中腰でウェルカムしていたw


「うぐ…兄ちゃんは恥ずかしいし、姉ちゃんは抱っこ以外にナニカされる気がする…」


という取捨選択で、仕方なくリンにだっこして貰うアンに、


「のぉ~!」


と、orzしながら泣くミーシャが…


「…ナニコノ修羅場?」


と、ザックが疲れた顔をしていたのだった…(苦笑)




〈魔力充填100%です〉


「…いや、MP100だろ」


魔方陣システムの音声にザックが突っ込み、


〈転移先を選択して下さい〉


と、水晶球の上に転移可能先のリストが表示される。


「…あるな」


外界西街アウターウエスト・シティが表示されていたのでザックがぽちっと指先でタップすると…


〈魔力を充填したプレイヤーのみ、転移先を指定できます〉


と警告される。


「ほほ~…横から悪戯されるのを防止する為かな?」


と、アンに転移先を頼むザック。


「んじゃ、アウターウエスト・シティにお願いね!」


と水晶球にお願いするアン。


〈アウターウエスト・シティですね。了承しました〉


と返事をする水晶球。


「は?…音声指定できんのかYO!」


とザックが突っ込むと同時に魔方陣からは4人が消えて…転移魔方陣周辺が静かになるのだった…



- アウターウエスト・シティ(3回目) -


「おお…転移門前だな」


「「「そうだねぇ…」」」


ザックの声に3人が棒読みで応える。これで3回目のこの街は…滞在した時間が1時間にも満たない為、余りこれという思いが無い。


「まぁ…来てはトンボ返りしてばっかだったしな…」とザック。


「案内板を見ると、更に西には砂漠が広がっているみたい」とミーシャ。


「街の中はインドとか中央アジアっぽい?」とアン。


「ターバン巻いてる人が多い」とリン。


矢張り、現実世界でも余り馴染みが無いせいか…見たまんまを話すしかないようで…


「よお、お前ら!…ウエストシティは初めてなのか?」


いきなり背後から話し掛けられ、臨戦態勢に入るリン…というよりかは、少しでも動けば斬るKILL!…とでもいうように、既に首に双刀の片方を当てていた…胸が背中に密着している態勢でもあるが、首が落とされる寸前の当人からすれば、何の慰みにもならないだろう!


「「「ぉぃぉぃ…」」」


リンの余りの早業に呆れの声を掛ける3人。


「リンちゃん、その人PKでも暗殺者でも何でもないよ?」


アンの声に、転移前の興奮がまだ残っていたリンは、


「…済まなかった」


と刃を納め、謝罪する。


「は…ははは…いや、いきなり背後から声を掛けた俺も…悪かった…よ?」


彼は彼女の装備から暗殺者か何かだと思ってはいたのだが、その腕前を測る為にいきなり声を掛けたのだったが…自分が反応云々以前の問題だと気付き、お互い様だと謝罪した。


「そ、それはそうと…此処は初めてだと思うんだが…案内とか必y「「「要らない」」」…そ、そか…」


女性陣から拒絶の反応を頂戴し、男性プレイヤーはスゴスゴと引き下がるのだった…ドンマイ!


「………ナンパだったのかね?」


ザックは呆れの目で彼が去る様子を追っていると、


「「「多分」」」


と、三者三葉の態度で。だが、異口同音に答える女性陣だった!w


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ミーシャは「ふんっ!」と鼻息も荒く、ちょっとそっぽを向きながら。アンは見た目から対象外だと思ったけどウザイと思いつつガン●スターの腕組むポーズで。リンは興味ないと棒立ちの状態だったということで、三者三葉の態度だったという訳DEATH!

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