第11話・地球破壊計画

 正直言って一年戦争は義務教育なのでそらんじているものの、それ以降はあんまり詳しくないんですよ。富野監督の小説も肌に合わなくて読んでないし。

 なので、とりあえず概要だけ行きましょう。


 まず計画の下準備でしかないZとZZをすっ飛ばして、逆シャアのアクシズ落としから。

 あれは一年戦争シナリオ本来の、その第一段階の結末をやり直したものです。

 地球を人の住めない星にして、全人類の宇宙移民計画を完了させる。それが宇宙世紀の暗部であり深淵ですが、次のステップへ進むための中継点でしかありませんでした。

 シャアはその第一段階を完了させるために立ち上がり、アナハイム経由のサイコフレームで今度こそアムロと腹を割ってサイコ話し合いをしようと思ったら、アムロがサイコフレームを悪用したサイコ国民投票で、アクシズ落としをサイコ否決してしまいました。


 そして次の世代ですが、コスモ・バビロニアもまた宇宙開拓シナリオの傀儡かいらいでした。

 任務はスペースノイド間の騒乱、目的は人類の生存領域を拡散させる事。拡大ではなく拡散です。

 なぜ地球を狙わないのかって? それは木星帝国の仕事だから。

 そう、コスモ・バビロニアと木星帝国は表裏一体だったのです。


 それを知った外様とざま婿養子むこようしのカロッゾ・ロナは、シオ・フェアチャイルドを使ってナディアとベラ(セシリー)を逃がし、単身で妨害工作に及んだと思われます。

 そして捕まり洗脳されてしまいました。

 シオはカロッゾが洗脳・改造されて手詰まりを悟り、セシリーの命を守るために裏切ったんですね。


 ベラはカロッゾについての話は、ナディアからウソを聞かされていたようですが、おかしくなった父親は分身する化物に退治してもらい、なんだかんだでコスモ・バビロニアの計画を止め、まだ木星帝国が残っているからと、サナリィと組んでクロスボーン・バンガードの戦力を悪用し始めました。

 そしてマイッツァー・ロナの娘として、クラックス・ドゥガチの娘であるテテニスと手を取り合って地球の核汚染を防ぐのです。

 その際ザビーネが離反していますが、その理由、ベラ・ロナの変心を願っての行為こそがコスモ・バビロニアと木星帝国が表裏一体だった事の根拠となりうると思います。


 木星帝国の目的は、連邦の裏シナリオに沿って核爆弾で地球を破壊し、地上から全人類を抹殺し、スペースノイドが帰る場所を消去する事でした。

 そして本来は、コスモ・バビロニアが起こした騒乱で、コロニーに住む人々を地球圏から逃走させ、火星などに移住させる足がかりにする予定だったのでしょう。

 すでに火星圏に人類の生存圏が伸びていたものの、本格的な移住は始まっていなかったと思われます(F90は富野作品ではないので無視!)。

 どちらも準備に大変な時間がかかるので、連携に年単位のタイムラグが生じたのがベラ・ロナの勝因となりました。各個撃破に成功したのです。


 次はというと、今度は小惑星やコロニーの代わりに、バイク戦艦やエンジェル・ハイロゥが落ちて来ました。

 旧来の地球破壊作戦では、地球の重力(良心)に捕らわれた味方に邪魔されるので、今度は住民だけを抹殺する地球浄化作戦に変更です。

 浄化されてもザンスカールが移住するんじゃ意味ないじゃん、と思われる方もいらっしゃるでしょうが、事はそう簡単に行きません。

 スペースノイドは環境適応しすぎて、すでに地球には長期間住めない体になりつつあるのです。地球はクロノクルが「臭い」と言ってマスクをつけるほど住み辛い環境なのです(シャクティは父親の正体がわからないので棚上げ)。

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