第2話・地球連邦

 1話に続いて唐突ですが、地球連邦は国家ではありません。

 一応、民主主義っぽい議会政治を建前にしていますが、本編に登場したのはダカールの、しかもシャアのために開いた茶番のみ。これは何を意味しているのか?

 ダカール議会を除けば、政治家は常に単独で行動しています。特権階級は地球を占拠しているはずなのに、シャトルに乗って、やれ月だコロニーだと飛び回っています。原作は読んでいませんが、閃光のハサウェイの冒頭シーンでも月~地球行きのシャトルに乗ってます。

 つまり政治家はいても議会はロクに行われていないのです。

 いろいろ考えてみましたが、結論は1つしか出ませんでした。

 地球連邦は国家ではなく、コロニー公社やアナハイムといった半官企業や大企業を宿主とした巨大なインフラ組織、いや組織ですらなくシステムであると。政治家は潤滑油、あるいは連絡役として飛び回っているのではないかと。それがミノフスキー粒子による通信障害で活発化・表面化したのではないかと。

 コロニー公社は、ジオン公国が独立戦争を起こした際に、コロニー管理省へと名前を変えていますが、実質コロニー公社そのもので繋がりも絶っていません。他の企業も大差ないと思われます。

 つまりジオンは戦時中ですら連邦の一部だったのです。それはコスモ・バビロニアや木星帝国ですら一緒です。

 たとえ国家が生まれても変わってもインフラは変化しません。特に月面都市やコロニーのような閉鎖空間においては。

 むしろ地球の市民、アースノイドは邪魔ですらあります。なぜなら国家や行政に依存しなくても生きて行けるから。

 そして地球連邦という巨大システムには、血も涙もない裏シナリオが仕組まれていました……。

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