形にならなかった作品たち

『異世界の騎士、紳士服を着る。』

前説

本作について（2021年11月）

　本作『異世界の騎士、紳士服を着る。』は、2018年3月より、当時開催中の「スマートニュース×カクヨム『連載小説コンテスト』」への応募作品として執筆・公開を開始しました。作中で「30日」という日数が強調されているのは、同コンテストの特性との兼ね合いです。

　しかし、コンテスト〆切まで3週間もないタイミングで長編を書き始めるという、元より無謀な挑戦であり、第13話までは順調に書き進めたものの、結局間に合う見込みがなくなったために応募を取り下げ、そのまま作品自体もエタらせてしまいました。

　本作自体は更新停止後もしばらく公開状態にあり、同年5月には公式レビューを貰ってフォロワーが一気に増えるという出来事もありましたが、多忙などの事情もあり、執筆の再開には至りませんでした。

　しかし、本作で得た「異世界出身の主人公と現代文明の邂逅」というテーマの執筆経験は、後に形を変えて『NAVY★IDOL』（https://kakuyomu.jp/works/16816700428531372120）の主人公の描写にも活かされることとなります。その意味では、本作のアルスターは『NAVY★IDOL』の飛羽（ひば）隼一（じゅんいち）の先輩とも言えるでしょう。

　◆◆◆　作品データ　◆◆◆

【公開当時のキャッチコピー】

異世界の騎士、スーツ文化と出会う。気軽に読めてためになる紳士服講座！

【公開当時の紹介文】

剣と魔法の世界で王立騎士団に名を連ねていた青年・アルスターは、ある時、意図せずして21世紀の日本に異世界転移させられてしまう。

若くして凄腕の仕立て職人として知られる娘・巴と出会い、彼女の仕立て屋に居候することになったアルスターだが、

彼にとって最も我慢ならないのは、この世界で紳士服（スーツ）と呼ばれる「貧相な装束」のことだった――。