第15話

「私、めっちゃ不器用なんだよね。

包丁苦手なの...」


「そっか...なんか、なんでも出来そうなイメージだけど。優等生って感じ。きっと通知表は俺なんかより断然いいんだろうな...」


「そんなことないよ。確かに5教科とか体育とか音楽とかの成績は、習い事のせいで

いい成績だけどさ!それが、料理は全然ダメだから、実は...2なんだ。笑えるでしょ??」


「いや、包丁なんてのは訓練でどーにでもなると思うよ...。今度教えるよ...じゃが芋の皮剥きとか、大根のイチョウ切りとかさ...」



「うん!教えてね。それで、どーしてもダメなら、私ね、将来は料理上手な山吹くんを旦那さんにしたいなぁと思ってるわけだから、宜しくね??あの助けてくれた日に思ったんだよ、私、この人の奥さんになる、って」


「今日のカップ麺、美味しかったし」


「いやいや、あれは誰でも作れるものだからさ...」


「また、明日作ってくれる?ていうか、

作り方教えてくれる?

今度はカップ麺の蕎麦、、、」


「作り方、、超簡単だよ。

今日やったみたく、お湯を注いで少し待つだけ...似てる...てか、ほぼ同じ」


「どんな味なんだろ、、、楽しみだな」


「もう寝よ...疲れてるんでしょ?」


「うん、おやすみ」


「おやすみ」



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