「匿名キャラお見合い企画」関連

匿名キャラお見合い企画 自作キャラクター解説

◆ブレード・グランドゥール

 キャラクター作成要項に「現代日本に存在していれば異世界人なども可」と書いたので、主催者自ら「こういうキャラもアリですよ」という具体例として送り込んだ一人。

 異世界要素を面白がって使ってもらえるかは割と賭けでしたが、幸いにも序盤から多くの方にご起用頂き、また自分でもお見合いサバイバルの主役に抜擢しました。板野は「戦いの世界に居た人物が平和な現代日本でドタバタコメディを巻き起こす」という話が大好きなので、003『公園で異世界騎士を拾った』を筆頭に、狙い通りの動かし方をして頂けて嬉しかったです。

 中盤以降は魔法少女組に合流したことで、最終的に愛されキャラ大賞1位を頂きました。ありがとうございます。

 命名については、この企画の中で尖ったポジションのキャラなので、名前は敢えて単純すぎるほど単純に。ブレード→仮面ライダーブレイド繋がりで、名字は「オンドゥール」かそれに冠詞を付けた「ロンドゥール」にしてやろうかと思ったのですが、流石におふざけが過ぎるので、フランス語で雄大や偉大といった意味のGrandeurにしました。

 なお、匿名トークで述べたように、身長180cmという数値は、「欧米人みたいなものだから平均的な日本人男性よりは高いだろう、でもあまりに長身すぎても一般的な女性と絡ませづらいから、そこそこにしておこう」というバランスで決めたものでしたが、他の皆様の男性キャラはそれ以上に高身長な人が多くてびっくりしました。同時に「なるほど、女性作者(ばかりとは限りませんが)が作る『魅力的な男性キャラ』というのは、一般日本人男性でもこのくらい身長の数値が盛られるものなのか……」と目から鱗の心持ちになりました。これこそ異世界交流でしたね。


◆弱竹 輝夜

 私の「好き」を詰めた女性キャラ。敢えて設定に謎を残すことで作者さんごとの解釈に期待しましたが、予想以上に色々な輝夜先生が見られて満足でした。なお、017『いざ生きめやも』は、作成者自身の解釈というより、「仮に自分が作成者以外の立場でこのキャラクターを見たらどう料理するだろうか」という前提で性癖全開にしたものです。

 なよ竹のかぐや姫ということで、名字は「名夜竹」とか格好いい字面にすることも考えましたが、漫画『かぐや様は告らせたい』の四宮かぐやの母親の名前と丸被りするので断念。結果的に、敢えて「弱」と入れたことでキャラは強まった気がするので良かったかと思います。

 どの設定でもミステリアスなキャラ付けは共通していて、かぐや姫なのに待ちの姿勢より自分からすいっと男性に寄ってくることが多く、私自身も各短編の相手役の視点で彼女との出逢いにドキリとさせられ通しでした。源氏物語の朧月夜も好きなのですが、(月繋がりで?)ちょっとその空気を彷彿とさせるところもありましたね。

 こちらもブレードと並んで愛されキャラ大賞1位を頂きました。ありがとうございます!


◆シックル

 今回、キャラ数が十分集まらなかったり男女比が偏ったりした時の保険として、要項に「主催者はバランス調整のため、制約に関わらず複数のキャラクターを作成する権限と責任を有する」と書いておいたのですが、有難いことに全くその必要はないほど多くのキャラが寄せられていたので、私自身も安心して正規の制約に沿ったキャラ追加を行うことにしました。

 ということで、男女2セット目の片割れがこのシックル君。彼も企画の振れ幅を増したいと思って作ったキャラであり、シリアスでもコメディでも活かして頂けるようにオタク設定や甘ちゃん設定を持たせましたが、他の方にも狙い通りの使い方をして頂き、推しキャラ総選挙でも高順位に入れて良かったです。

 名前(片手鎌=シックルで半人前の死神を表す)は我ながら上手くハマったと思いますが、「対象者と同じ年代の姿で現れる」設定は正直なくても良かったかもしれません。

 なお、こんなキャラを作っておきながら、024『死神の推しの子』を書いた時点では伊坂幸太郎先生の『死神の精度』を未読だったので、流石にそれはどうなのということで取り急ぎ購入・拝読しました。なので、057『グレゴリオ暦2033年10月11日付~』以降の死神業務の描写には若干同作のイメージが入っています。


◆紅谷 萌歌

 シックルと同時に追加したキャラ。こちらは完全に自分の遊び用で作ったキャラで、名前もベニヤ野郎こと板野かものセルフパロディ。カモをひっくり返して萌歌というのは、「ミニ匿名コン・主催者の苦悩編」の『匿名コン用語集の誕生』(叔父と姪が二人で「板野かも」を名乗っているという設定の、その姪の方)でもやりましたが、我ながら可愛い名前で気に入っています。

 自分以外誰も使わなくてもやむなしというつもりで投入したキャラでしたが、幸い他の方にもコメディリリーフとして使って頂けて何よりでした。推しキャラ総選挙でも上位に入らせて頂き、アイドルの面目は果たせたかと思います。

 今見ると024『死神の推しの子』での本人と、030『「見せたくない」は恋の始まり』(ほんとどうなんだこのタイトル。もっと何かあったやろ)以降で喋り方が結構違うのですが、前者はアイドルモードで後者が素の口調と思って頂ければ。


◆白河・クラーク・シグマ

 この時点では女性に比べて男性キャラが少なかったので、バランス調整で男性を2人追加しました。

 頭脳面での強キャラがあまり居なかったので、思いっきり漫画じみた設定の天才少年にしてやろうと。そこでふと思い出したのが、昔の「学研の科学」の連載漫画『小学生ドクターΣシグマ』(http://ricky5.cafe.coocan.jp/shiguma_com/shiguma.html)であり、名前はそこからお借りしました。私の中でのビジュアルイメージも概ね同作の感じです。こんなこと書くと、2000年前後に小学生もしくは小学生の親だったということで年代が特定されちゃいますねえ……まあ板野かもは二人居るので構わないのですが……。

 ちなみに、両親のどちらをアメリカ人にするかは最後まで迷い、何度か設定を書き直しました。クラークが父親の姓で、日本の戸籍上は母親の姓を名乗っているのだと思います。

 他の方にも彼の天才性と孤独、それを埋めるCPを書いて頂けて嬉しかったですが、それ以上に特筆すべきはやはり妹ちゃんの存在。設定上の故人に過ぎなかった彼女に、hibanaさんがキャラとしての命を与え、人気トリオの一員にまでしてくれました。それを受けて、064『届け(ない)、この叫び』にて私自身で「ラムダ」と命名。ギリシャ文字の並びで兄より前なのはちょっとどうなのという気もしましたが、シグマより後には女の子の名前に使えそうな字がないので仕方ない。

 余談ですが、「匿名闇鍋バトル」のAI彼女シリーズでも、河童(カッパ)の次に来たからということで黒猫のラムダというキャラを出したことがありました。なかなか無いんじゃないですかね、ラムダなんて尖った名前が自作キャラ同士で被る経験って。


◆天城 未来/天城 昭一

 シグマと同時に追加した男性キャラ。霊感キャラはいても「幽霊」そのものはまだ居ないなというのと、二面性のあるキャラを追加したかったので、『永遠の0』あたりからの連想でこういう形になりました。『永遠の0』は、主人公の大学生が、航空特攻で戦死した祖父の生涯の謎に迫る話なのですが、そういう二人が一つの体に同居していたら面白いかなと。

 私が書くなら海軍一択なのですが、所属を限定してしまうと執筆の難易度が非常に上がりそうなので、敢えて陸・海軍などの設定は決めず他の方が自由に書けるようにしました。

 ちなみに、名前繋がりでウルトラマンメビウスのミライ役・五十嵐隼士さんから未来の誕生日を頂き、昭一の誕生日も同作の出演者の方で揃えていたところ、後になって「昭和元年生まれで昭一にしたけど昭和元年って12月末の数日だけじゃん!」と気付き、慌ててそれに符合する誕生日設定に変更したという裏話があります(これは主催者ならではのズルとかではなく、他の方のキャラに関しても申し出があれば行っています)。

 052『雪山の七人』で綾ちゃんとCPにしたところ、その後、他の方にも彼女との関係を掘り下げて頂いたり、綾ちゃんの作成者の方にも喜んで頂けたりして嬉しかったです。

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