第5話 あれ??
「じゃあもう行くね」
「うん、ほんとうにありがとう」
そう言うと、僕たちは家に向かって歩き出した。
しばらく歩いたところで、彼女は突然振り返り…
「どこまでついてくるの?」
そんな声がかけられた。
そこで僕は
「そんな気はないよ、ただ家がこっちの方向なだけだよ」
と簡潔に理由を話した。
彼女はどこか懐疑的な目で僕を見つめて
「ふーん…ならいいけど」
と言い歩き出した。
彼女が右に曲がった。そこで僕も右に曲がる。
そんなことを僕たちは数回繰り返していた。
おかしい。
さっきから帰る方向が全く同じだぞ、と僕は考えていると
突然彼女は振り返り…
「いやいやおかしいでしょ」
そう声を荒げていた
どうやら彼女も同じ考えをしていたらしい
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