第399話 【変化した迷宮街・1】
迷宮に階層が追加されてから三日が過ぎ、俺はハンゾウの所へと情報を聞きに来ている。
迷宮が再び入れると知れ渡ると、再び多くの冒険者が迷宮へと挑戦にやってきた。
前回50層以上を攻略した者達は、前回の記録がそのまま残っていてそれ以外はまた最初から攻略する事になっているらしく。
多くの冒険者が遊戯神に感謝して、迷宮に再び挑戦しているとハンゾウから聞いた。
「まあ、感謝したのは一度失敗して迷宮街の権利が無かった者や下位の成績で迷宮街には行けるが、建物が酷かった者達らしいけどな。真ん中位の奴等の意見は半々といった感じだ」
「全員が全員。納得する事は難しいだろうしな」
ハンゾウの言葉を聞き、俺はそう反応すると「それでお前等の方はどうだ?」と聞かれた。
「特に今の所は問題ないが、階層がそこまで用意されてないから一日攻略する階層を決めて攻略してるな」
30層分しかない為、数日もあればその階層は全て攻略しようと思えば俺達なら出来そうだと思った。
しかし、折角神様が用意してくれたのに数日で終わらすと退屈な時間がまた来るかもしれないからと、一日の攻略数を四層分と決めている。
「一日の攻略数を決めてるって、お前等らしいな……それで、それ以外は家に引きこもってるのか?」
「いや、それぞれやる事をやってる。レンは研究で、クロエとレイはお互いの連携技を磨いたりしてるな、俺は今日みたいに情報収集だったり物資の管理とかしてる。まあ、それでも暇になるから仲間の所に行って暇つぶしとかしてるな」
「ふ~ん……今の話聞く感じ、お前迷宮街の中の変化に気付いてないのか?」
「迷宮街の変化?」
ハンゾウの言葉にそう聞き返すと、何でも迷宮街のある一部が以前と変化していると聞いた。
「街の様子とか見に行って無かったけど、どんな所が変わってるのか」
「商店街の奥に、遊戯施設が新しく出来てるってのは聞いた。外の世界のお金は掛けられないから、その遊戯施設限定のコインを迷宮内でとれたものと交換して、遊ぶことが出来るらしいぞ」
それって、まんまカジノじゃないか? そんな施設が商店街の奥に出来ていたなんて知らなかったな、迷宮に戻ったら確認してみるか。
「それとこれはお前等は知らないと思うが、商店街の方だけど最初は階層を突破してないと行けなかったが、今回からは5層を突破後、迷宮街に入れるようになったら行けるようになってるぞ」
「へ~、かなり変わったんだな、でもそのルールの変更って多分だが神様が遊戯場で遊ばせるためだよな」
「そうだと俺も思うぞ、部下の奴等も遊んでみたらしいが気付いたら一時間経っていたと言っていたな」
「お前の部下って統率とれてて、そういう所にはいかなそうに見えたけど普通に行ってるんだな」
話を聞いていた俺は、その遊戯施設の事よりもハンゾウの部下が普通に遊んでる事に対してそう言った。
「調査目的で送っただけだったが、あの様子だとハマってるだろうな。唯一、ちゃんと仕事としていったのはあの元団長だな」
「あいつはそういうの嫌いそうだし、上の者のいう事は絶対に聞くって忠誠心で動いてそうだからな」
「ああ、既に部隊の責任者として任せてる。元々、実力のある奴だったし仲間内でも既に打ち解けていたからな」
その後、情報を一通り聞いた俺はハンゾウの店を出て迷宮の家に戻って来た。
家に戻ってきた俺はハンゾウから聞いた遊戯施設の事が気になり、裏庭で訓練をしてるクロエ達の所に行きハンゾウの所で聞いた情報を伝えた。
「へ~、そんな所が出来てたんだ。それに商店街に入れる条件も緩和されてたんだね。だから、商店街に人が増えてたんだ」
「今朝、ジン君が出掛けた後に買い物に行ったんだけど、かなり人が居てレイちゃんと皆あの階層を突破したのかな? って話してたけど、そういう理由だったんだ」
「それでどうだ。今から、その遊戯施設に行こうと思うんだけどクロエ達も来るか?」
そう聞くと、二人も話を聞いて気になったようで一緒に遊戯施設に行く事にした。
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