第245話 【戦力強化・5】
その後、休憩時間を終えた後、俺は4段階までクリアした者達とそれ以外で分け、3段階目までクリアした者達はレイに一旦任せる事にした。
そうして全体の約2割を集めた俺は、この人達には別の試験を受けさせることにした。
「それでは皆さんには、二つ目の試験を受けて貰います。二つ目の試験内容は、反射神経のテストです。こちらも5段階で試験を行います」
俺はそう言って、テストの内容を兵士達に向けて説明をした。
テストの内容は簡単で、俺が放つ魔法から出来るだけ避けるという内容だ。
そして始めた二つ目の試験は順調に進み、またしても先程の3人が最後まで残った。
成程、精神力もあり持久力、反射神経も高いと……。
今回のテスト、反射神経だけではなく持久力やその他の項目も見る事が出来るのだが、その殆どがあの3人は高いレベルだった。
「凄いですね。これだけの実力があるなら、直ぐに魔王軍との戦いでも活躍できるレベルに上げる事が出来ますよ」
「ほ、本当ですか? その自分達では、もうこれ以上上には行けないと思ってるんですが、どのようにすればまだ上に行けるんでしょうか?」
俺の言葉に3人を代表して、高身長の男がそう俺に聞いて来た。
「それは今後の訓練で伸ばしていきます。安心してください、今以上に強くなることは保証できます」
そう俺は3人にいい、他の兵士にも試験お疲れ様でしたと言い、試験を受けた兵士達には休んでもらいレイの方の兵士の方の試験も行った。
その後、再び全体で集まって貰った俺は、明日からの試験の内容を伝えた。
今回の2つの試験で高い成績を残した3人の元冒険者組と、それに続く7名の兵士。
計10名の兵士には特別メニューでの訓練を行い、他の190名には元々考えていた内容の訓練を受けさせる事を伝えた。
「また訓練中でも他の190名から再び特別メニューを受けさせる方を探す事もあると思いますので、皆さん訓練頑張って受けてくださいね」
そう言って今日の訓練は終わりにして、明日からの訓練に備えて今日は少し早めに終わらせた。
そうして先に兵士達を解散させた俺とレイは、俺達と同じ様に試験を行って特別メニューの訓練を受けさせる兵士を決めていたクロエ達の方を見学する事にしたる
「レン君の事、少し心配だったけど上手くやってるみたいだね」
「そうみたいだな、基本的に人前で話す事って嫌ってたけど話せているようで良かった」
大勢の兵士の前に立ち、クロエと一緒に兵士達に試験の内容を伝えたりしているレンを見て俺とレイはそんな事を口にした。
それから数十分後、魔法使いの方の試験も終わり、兵士達を解散させたクロエ達と俺達は合流して姫様の部屋に集まった。
「ジン。どうだった兵士達のレベルは?」
「そうですね。全体的にいいと思いますよ。それにちゃんと選考した事で、俺達がしたい事をすんなりと出来たので試験も簡単にすることが出来ました」
そのまま俺は、姫様に今日一日の流れについて伝えた。
「へ~、かなりいい感じなのね。その3人の元冒険者って誰か教えてくれるかしら?」
「この人達ですよ。既に何回か魔王軍との戦いに出てるみたいです」
そう言って俺は、姫様なら気になるだろうと思い先に用意していたリストをテーブルの上に置きながら三人の名前を口にした。
高身長でリーダー的存在の男、ルード。
二刀流使いで3人の中でも一番動体視力の良い男、ニコラ。
盾持ちでルードに続いて二番目に背が高く体もガッシリとしている男、ドルフォス。
「リーダーのルードに関しては魔法使いの方には行かせてませんが、魔法も使えるみたいで俺やレンみたいに近距離遠距離両方出来る様にしようと思ってます。慎重深い性格なので、良い兵士長になると思います」
「ジンがそこまでいうなら、その3人の成長が楽しみね」
その後、姫様には魔法使いの方でも特に成長が楽しみな兵士についてクロエ達が言い、今後の楽しみが増えた姫様は楽しそうに言っていた。
それから俺達は今日の仕事は終わったので宿に戻り、皆には先に休む様にいって俺は一人で明日からの試験の為に色々と準備をした。
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