〈練習問題⑥〉老女

一作品目

 今回は全体で一ページほどの長さにすること。短めにして、やりすぎないように。というのも同じ物語を二回書いてもらう予定だからだ。

 テーマはこちら。ひとりの老女がせわしなく何かをしている――食器洗い、庭仕事・畑仕事、数学の博士論文の構成など、何でも好きなものでいい――そのさなか、若いころにあった出来事を思い出している。

 ふたつの時間を超えて〈場面挿入インターカット〉すること。〈今〉は彼女のいるところ、彼女のやっていること。〈かつて〉は、彼女が若かったころに起こった何かの記憶。その語りは、〈今〉と〈かつて〉のあいだを行ったり来たりすることになる。この移動、つまり時間跳躍を少なくとも二回行うこと。


 人称――一人称(わたし)か三人称(彼女)のどちらかを選ぶこと。時制――――全体を過去時制か現在時制のどらちかで語りきること。彼女の心の中で起こる〈今〉と〈かつて〉の移動は、読者にも明確にすること。時制の併用で読者を混乱させてはいけないが、可能なら工夫してもよい。

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