23:レシピ
空腹すぎて、いろいろな料理が脳裏をよぎる。レシピだけ知っていて作ったことがないものもあったな、食べてみたかったな、などと考える。親から教えてもらったものもあったけれど、作ってみたらなぜか同じ味にならなかったことも思い出す。
――あれは何が違っていたのだろう。
そんなことをぐるぐる思い返していて、はたと気がついた。
缶詰は石で叩けば開けられる。
音が響くのは困るから上着を被せてみよう。
手近にあった握りやすそうな小石を拾い、缶詰に向かって叩きつける。叩くたびに鈍い音を響かせていたが、やがて音が変化する。空気が抜ける音。匂いがした。
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