18:旬
次第に光を取り戻す。
――また妙なところに来たな。
たくさんの木々に囲まれた泉の前にいた。空気はひんやりとしていて、紅葉が水面に彩りを添えている。小学校の修学旅行先で見た湖に似ている気がした。
――あのときは湖のそばで釣りを楽しんでいるおっさんがたくさん並んでいたなあ。
旬の魚を釣っているのだと聞いた。興味がなかったから、なんの魚だったのかは覚えていない。
――腹減ったな……
遠くで魚が跳ねた。
――魚を捕まえても、捌くこともできないし、焼くこともできないな……
森の中を歩いたら木の実を拾えないだろうかと考える。どういうものなら生で食べられるのだろう。
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