19:クリーニング屋

 が、考えたところで僕には何が食べられて何が食べられないのかがわからないのだということに直面した。身一つで未知の場所に放り出されると、何もできないのだ。ここが現実と地続きの場所なのかさえ謎ではあるから、知識が必ずしも役立つわけではないのだろうけれど、基準くらいにはなったはず。


 ――こんな僕が必要とされる場所なんてないだろうに。


 鍵は僕を必要とする場所に導くのだという。


 ――必要とされないから彷徨っているんじゃないのか? このまま僕は放浪し続けるのでは?


 絶望に心が蝕まれていく。


「おやおや、キミ、クリーニング屋には会わなかったのかい?」

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