3:かぼちゃ
背後に何者かが立っている。太陽を背にしていたおかげでそれが瞬時にわかったのはありがたいのだが、問題はその影――頭部にあたる部分が異様に大きい。マントをつけてかぼちゃを被っているようなシルエット。今日はハロウィンではなかったように記憶しているのだけども。
僕はそれを無視していた。
だが徐々に近づいてきているのは不気味である。足音は風の音に紛れているのか聞こえない。僕の正面には足場はないわけで、逃げるなら横であるがそろそろ猶予はない。下を覗き込むために這いつくばった状態のため、いきなり突き落とされることがなさそうなのが僥倖だ。
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