複雑な乙女と爆発女/舞台防衛戦その4

「結構数来ているですけども!」


 前方には多くの数の人が見える10人……?終演間近で来ないと願っていたけどもやはり来てしまった。しかも思いの外数が多くて困惑している。そんなにも数が多くやってくるものなのかな!?


「役割分担だ。私は全員しばく。ホームズは拘束してくれ。あと、自分の身を守れよ?」


 そう言い、高速移動をするための風のエーテル、銃に火のエーテルを仕込んで敵に向かって撃つ。


「弾けろォ!」


 彼女の放たれた弾丸は爆発する。その爆発した弾丸からさらなる弾丸が出てくる。建物の間を縫って動いていた黒い影は当たりダウンする。一撃で出す火力じゃないでしょ。火のエーテルの扱いマジで上手い……いやそれだけじゃなくて、発展魔術の拡散と相性が良いんだろう。


「三人だ。すぐに抑えてくれ!」


 最近拘束の魔術ばっかり使ってるし、習った時はそんなの使うかって思ってたのに。気絶させたとは言え、下手に動かれると困るから風のエーテル多めでなるはやで行く!


「いいねぇ。全部で10人抑えられるか?」


「おそらく……いいえやります!」


 戦っている姿のランスロットさんかっこいいな……だから言い切った。


「次だ」


 次の数発をホーミングの風エーテルを込めて敵へと向かう。赤色の軌道はそれぞれの敵に向かって行き、爆破される。


「4人だ。やれるな?」


 それぞれ離れている。残り三人を考えれば、とりあえず拘束優先で残りをランスロットさんに任せる。


 少し離れた位置の方へとさっきの赤の軌道を辿って向かう。路地裏に向かって倒れ込んでいるところを拘束する。しかしながら、拘束の魔術なんて使わないでしょって思ったけども、人を殺す機会よりも人を抑える機会が多いから円卓の騎士関連に突っ込んでるとどんどん上手くなりそう……


「……!」


 背後からの感知してなかった敵が剣を振りかざし攻撃をしてくる。土と火のエーテルをすぐさまに展開。防護と攻撃を一体にした魔術。土の魔術によって不意打ちの一撃を身体に接触を防ぐ。一撃を入れられると何をされるかは分からない。体内にエーテルを流し込まれる状況はマズイ。よく、演習で言われた。そして、ここからは私ならではの方法。相手は近接だからここで全力の破壊の一撃をぶつける。火は終わりを導くエーテル。終わりというのは色々あるけども、破壊というのも一つの終わり。


「やるなぁ」


 敵が引っ張り上げられ拘束される。ランスロットさんの手引きだというのはエーテルの癖で何となく分かる。


「すいません!」


「いや、散らばって各個撃破になるところだった自分に責任がある」


 実際に殺意ある相手をするのは結構辛いな……


「よし!纏め上げるよ。ついてきてくれ。ホームズの方が堅固な拘束できる」


「はい!」

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