第4話 シゲノリ視点
おれにはなぜか、熱狂的なファンが多い。中でも、結成当時からブランド品をプレゼントしてくれたり、食事や飲みに誘ってくれる女の子がいた。
その子は資産家の娘で、お金に困ったことがないという。
その子はとても男好きな顔をしていた。不自然なくらいに。
そう、おれは気づいていた。金に困ったことのない資産家の娘が、男にフラれるなんてがまんできないだろう。そのためなら、整形だってするだろうさ。
だけどな、整形を悪く言うつもりはない。それで気持ちが晴れるなら、むしろお金に困ったことがないのなら、それくらいすればいいと思っている。
こわいのは、その子を含めた熱狂的なおれのファンが、相方になにかするんじゃないかってことだ。もし相方――ミカになにかしたら、誰であろうとゆるさない。
そして自分のその強い想いに顔をしかめる。
おれは、ミカが好きなのか?
つづく
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