小寒 等身大の現実
特に寒い時節は温かい部屋の中で甘いココアでも啜りながら、物語の世界に浸るのもよかろう。なにせその間は、誰もが現実を忘れることができる。
物語は創り話じゃが、現実は虚構のハリボテ。誰もがそのことを解っていながら、知らないフリをして自分の役柄を演じておる。そうしなければ大事なものが崩れてしまうと、自分で自分を脅迫でもしているかのように。
壊したところで後に残るのはただの空虚。それは無限の可能性とも言えるが、多くの人はその果てしなさに畏怖を抱いてしまう。
だから正体不明ながら等身大の
それもまあ、仕方のないことなのかもしれん。
結局のところ、指針に倣い大衆に染まる方が楽というもの。そぐわぬ言葉はかき消され、感受性の低い異分子は淘汰されるのだから。
クサイものには蓋を、ジャマな石ころは蹴っ飛ばせ、じゃ。
きっと物語というヴェールを被せて発信された真実は、『銀河』の煌めきの一つとして何処かに存在しているのじゃろうな。
こうして人知れず記すエッセイもまた、頭の中の宇宙であり、この『銀河』の記憶の一部となろう。
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