第84話 成人しました

 皆様、お久しぶりです。コルクです。十五才になりました。成人です。妻が沢山居ます。


 ラターシャ、マアヤ、マキヤ、マラヤ、カリーナ、サクラです。一人ずつ毎日交代で寝室で夜を共に過ごしております。リア充です、ゴメンナサイ。


 世界は平和です。厄災は現れるソバからボトル、ミレー夫婦に寄って仕留められて行きます。魔王を名乗る愚か者が世界に喧嘩を売った事も有りましたが、喧嘩を買ったボトル、ミレー夫婦に寄って僅か一週間で滅びました。


 そんなボトル、ミレー夫婦ですが、子供を授かりまして、僕は十四才でオジになりました。喋りだしたら「お兄ちゃん」と呼ばす事が今の目標です。


 僕の会社は僕の手を離れて今は別の人が【シャチョー】をしています。僕は二つの国の貴族として、領地運営を行うのみになっています。この世界の人々にも休日という概念が浸透したので、僕は会社を手放しました。

 但し、クワガタ事業だけは手放す前に独立させて、サクラを【シャチョー】として運営しております。クワガタは世の虫好きな子供達、一部の大人に大変な人気をほこっており、採集道具なんかも販売しております。採集場所を荒らされない様に、国から法律を出して貰ったので、前世の記憶にあるような、木の皮を剥してクワガタを取るような人は居りません。

 そして、僕が累代してきたヒラタクワガタの血統名【黒良王こくらおう】は、人気のある種として今では高値で取引されてます。

 サクラの累代したオオクワガタの血統名【桜眼おうめ】には遠く及びませんが……


 そして、漢字魔術ですが現在は各地に出来た学校で、初歩、初級だけを教えています。その中から人格、適性を見極めてこの子ならと思う子をスカウトして、僕や王家、カインズ公爵家、そしてラスティネ皇国に引き抜いております。勿論、中級魔術まで教えて守護騎士になって貰ってます。


 更に、フェーン・リルウルフですが、幼体になったのは進化途中だったようで、アレから成体に向かって成長していき、最終的には体長を自由に変えられるし、空中を地面があるかの様に踏んで移動できる神狼しんろうになりました。

 成体になった今でも皆が僕達家族に懐いてくれてます。


 イジイさんですが、旅に出かけられました。弟子になった料理人達に教える事はもう無いと言って出掛けて行きました。そして、また旅日記を書いてるそうです。出版社がその後を追いかけて、版権争いをしているそうです。この間転位でウチに来てそう愚痴を言ってました。


 そんな幸せな日々を過ごしている僕ですが、偶には殺伐とした場所にも出向いています。貴族裁判官の一人に任命されていますから、裁判がある時には呼び出されるんです。未だに貴族は偉いんだーっな人が多くいて、自身の領民に理不尽な事をする貴族が跡を絶ちません。ヨーガ国王も奮闘してますが、もっと長い時間をかけて解決していくしか無いようです。


 そして、そんなある日のコト、僕は金清様に呼び出されたので神社へと向かいました。ソコである書を渡されたんです。

 

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