第65話 クワガタ事業開始!
五の月になったよ。遂に始動するクワガタ販売。
コクワガタの雄だけは銅貨一枚。雌雄だと銅貨二枚。コクワガタ用飼育セットは銅貨二枚。
ノコギリクワガタの雄だけは銅貨二枚。雌雄だと銅貨三枚。ノコギリクワガタ用飼育セットは銅貨二枚。
ヒラタクワガタの雄だけは銅貨三枚。雌雄だと銅貨五枚。ヒラタクワガタ用飼育セットは銅貨三枚。
オオクワガタの雄だけは銅貨五枚。雌雄だと銅貨七枚。オオクワガタ用飼育セットは銅貨三枚。
他には飼育ケース小が鉄貨三十枚。中が鉄貨五十枚。大が鉄貨七十枚。
成虫飼育用マット(針葉樹のオガクズ)は小が鉄貨二十枚。中が鉄貨三十枚。大が鉄貨五十枚。
幼虫飼育用マット(各種広葉樹のオガクズを発酵させたモノ)は、
コクワガタ用が一袋鉄貨五十枚。
ノコギリクワガタ用が一袋鉄貨七十枚。
ヒラタクワガタ用が一袋銅貨一枚。
オオクワガタ用が一袋銅貨二枚。
一袋は凡そ十リットル入りだ。
成虫用ゼリーは三種類。
一番安い樹液ゼリーは一個二十グラムで五十個で鉄貨三十枚。
果物の果汁ゼリーは一個二十グラムで五十個で鉄貨五十枚。
高級栄養ゼリー(タンパク質配合)は一個二十グラムで五十個で銅貨一枚。
最初のラインナップはこれだけだ。そして、ソレゾレに飼育方法を書いた小冊子を無料で付ける。識字率が学校により高くなったから可能になったんだ。読めない人も近くに読める人が必ずいる状態になったからね。
こうしてクワガタ販売を始める事が出来る様になったのには、派遣が上手く行って子供達が家の手伝いをする回数が減ったからでもあるんだ。
商工ギルドに売上に応じてだけど、年間最低銅貨五十枚を納めて貰うと人材を派遣している。それは狩農漁業組合でも同じ様に行った。
派遣した人がそのまま本業になったりもしたけど、概ね上手く稼働しているんだ。
ここでお金について少し説明するね。
ラターシ王国、ラスティネ皇国共に最低貨幣は銅貨だったんだけど、僕が国王陛下と皇帝陛下にお願いして、鉄貨を新たに鋳造してもらったんだ。
だから今は、
鉄貨→一円(百枚で銅貨一枚)
銅貨→百円(百枚で銀貨一枚)
銀貨→一万円(百枚で金貨一枚)
金貨→百万円(百枚で聖銀貨一枚)
聖銀貨→一億円
で二国が統一されているんだ。銅貨の下に鉄貨が出来た事で実は商売の幅が広がったんだ。
今まではどんなに安くしても銅貨一枚だったから、ソレを受け取るのが悪いと思った人はタダや物々交換で取引してたんたけど、鉄貨が出来たので、例えばキャベツ二個で銅貨一枚が当たり前だったのが、キャベツ一個で鉄貨五十枚で販売出来る様になったんだ。
ソレによって、二個買って一個は腐らせてしまったとか言ってた人も居なくなったし、切り売りも可能になったから、前よりも物が良く売れるようになったんだよ。
コレには両陛下からも非常に喜ばれたんだ。そうして、順調にいってたけれどある日、とある国からクレームが来たんだ。それも、僕に直接言ってきたよ。その国とは……
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