第63話 爵位が変わりました
僕は
そして…… どうしてこうなったんだろう?
結果として僕は、商工ギルドと
商工は秘書としてカリーナと、その補佐として心を壊していた元奴隷の女の子エルメさん十二才が。
狩業は秘書としてマアヤと、その補佐として助けた元奴隷の女の子メイビさん十八才が。
農業は秘書としてマキヤと、その補佐として助けた元奴隷の女の子セイラーさん十六才が。
漁業は秘書としてマラヤと、その補佐として助けた元奴隷の女の子レイヤさん十三才が。
それから、庶民の為の学校建設で教育ギルドが新たに立ち上げられて、それも僕が見る事に。
そこではラターシャお姉さまが秘書兼実働をしてくれる事になった。
そして僕は深く思い悩む。
どうしてこうなったんだろう? 何かを間違えたんだろうか。いや、説得は上手く行ったし、皆が賛成してくれた。それから、何故かその場に居ない筈の商工ギルドの人達が現れて、
僕が思い悩んでいたら、誰かがポンと肩を叩いてきた。振り向くとソコにはヨーガ様がいた。
「アキンド
何てニッコリ良い笑顔で言われた。この人が黒幕だ! 僕は悟ってしまったが、ソレを口に出せる筈もなく、せめてもの抵抗として、
「勿論です、ヨーガ様。僕も精一杯頑張りますので、ヨーガ様もご成婚までに国内貴族で反発しそうな貴族の牽制をよろしくお願いしますね」
僕はラターシャお姉さま曰く、【天使の微笑み】でヨーガ様にそう言ったんだ。
国内貴族で反発しそうなのは約三十八家。賛成は二十五家で、十八家は中立の立場を取ると僕は読んでいる。しかし、コレは国の政策でもあるから反発貴族達を納得させて、その領地でも同じ様に進めて行く必要がある。
そんな事は一年や二年ではきっと無理だろう。ヨーガ様は恐らくサリー様が十六才になられたらご成婚なされるツモリだったろうけど、そうは【問屋が卸さない】。僕は押し付けられた立場を利用して、ヨーガ様にも忙しい日々を送っていただく事にした。
協力すると口にした手前、ヨーガ様は僕のお願いを拒否出来ない。顔は引きつりながらも、
「勿論だ、アキンド
と確約してくれた。まあ、当たり前だけど僕も父上の力を借りて反発貴族達をちゃんと牽制しますから、二年後にはヨーガ様のお望み通りにサリー様とご成婚できますよ。今はその事は教えませんけどね。
そして、僕は新たに領地が増える事になった。と言ってもこの間、賜った領地が更に広くなっただけなんだけど。
僕は新たに建てたアキンド家から百メートル離れた場所に前世でいう会社を建てる事にした。皆には家と仕事を分けたいからと説明して、納得してもらったよ。
新たに建てた建物の正面入口には、【漢字】で、【国良爵事業開発会社】って銘記した看板をかけた。読めたのは、イジイさんとサクラちゃんだけだったけどね。そして、ソコでは皆に僕を【
只の自己満足ですが、何か?
それから商工ギルド、
取り敢えずは二つの組織からそれぞれ十名。合計二十名の人に研修を受けて貰う事になった。
この人達が中心となって、僕の計画を進めて貰う事になるから研修期間は三ヶ月を見ている。それでも足りないと思ったらもう三ヶ月受けて貰う様になる。
先ずは焦らずにジックリと取り組んで行こう。
あ、勿論の事だけど、七日ある一週間のうち、
週休二日にしなかったのは、先ずは休みの概念が無いこの世界の人達に休日というモノに慣れて貰うため。
先ずは一歩ずつ着実に、で計画を進めて行く事を心に誓って、僕は頑張ります。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます